好きなときに行きたいところへ。行動範囲を、そして世界を広げてくれるバイクは、まさに“自由の翼”だ。
ウィズコロナの今、このバイクの魅力に惹かれ二輪免許を取得する人が増えている。一度目の緊急事態宣言が解除された2021年の6月以降、教習所によっては予約が取りにくかったり、入所に1〜2ヶ月待つところもあるほどだという。
もし乗りたいと思ったなら早めに行動しよう。秋のベストシーズンに乗り始めたいなら、夏休みの繁忙期直前の今が教習所への“通いはじめどき”かもしれない。
では、無数にある教習所の中から、どんな教習所に通えばいいのだろうか。教習所選びは重要だ。初めてバイクに乗る体験がいいものになるかどうか、楽しく教習に通えるかどうかは、今後のバイクライフにも影響を与えるからだ。そこでここでは、バイクの免許取得の第一歩である教習所選びのポイントを紹介していこう。
1. 初めてなら公認教習所を選ぼう
そもそも、教習所を選ぶ前にまず知っておいてほしいのが、教習所には公認・非公認がある、ということ。
公認教習所とは…
各都道府県の公安委員会から指定を受けて、「教習を行なってもいいですよ」と定められた教習所のことで、正式には指定自動車教習所という。教習時間数や内容が決められており、技能・学科両方の教習を受けられる。非公認と違う最大のポイントは、公認教習所を卒業すれば、試験場で行なわれる実技の試験が免除されるというところ。公式な機関から認められた教習所の教習を受け、テストに受かったので“運転に必要な技術を持っている”と判断されるのだ。
非公認教習所とは…
各都道府県の公安委員会から指定を受けていない教習所のことで、技能の授業を行なう以外は、技能試験や学科教習を実施していない(各種試験の実施が許されていない)。そのため、技能・学科ともに試験場までテストを受けに行かなくてはならない。また本免試験合格後には、公認の教習所に行き、取得時講習と呼ばれる講習を受講する必要がある。
非公認教習所では、公認と違い教習時間数や授業内容に決まりがなく、それぞれの教習所が独自の内容で教習を行なっている。教習時間数を少なくしてそのぶん授業料も安く抑えることができるというメリットがある反面、学科教習がないので自力で勉強する必要があること、技能試験や取得時講習を受けに行かなくてはならないなど手間がかかるというデメリットも。
過去に免許を所持していたことがある人の再取得や、ペーパードライバーの練習といった場合には効率的かもしれないけれど、初めて免許を取得する人は、しっかりと技術が身に付き手間も少ない公認教習所を選ぶと安心だ。
※非公認教習所の中でも、さらに届出自動車教習所や特定届出自動車教習所、指定外自動車教習所など分かれているのだが、ここでの説明は割愛する。
2. 自分の生活圏内+αの場所にする
教習所の種類を知ったところで、実際に選ぶ際の基準として絶対条件といえるのが、“生活圏内にあること”だろう。後述するが、プランやキャンペーン、設備などが魅力的・好条件だからといって遠いところを選んでしまうと、わざわざ教習のためだけに足を運ばなくてはならず、時間と手間が必要以上に取られて行くのがおっくうになる…なんてことになりかねない。
“通いやすい”という要素はとても重要で、自宅または学校や職場の近くといった生活圏内に教習所があれば、学校や仕事帰りに通う、休みの日に家からすぐ行けるなど、日々の生活サイクルに無理なく組み込むことができるのだ。
3. いつ通うか?も重要
教習所には繁忙期と閑散期がある。教習生で一番の割合を占めるのは“学生”だから、7月後半〜9月半ばまでの夏休み期間と、2〜3月の春休み期間中はハイシーズン(繁忙期)になり、予約が取りづらくなることが予想できる。逆にいえば、その期間以外、4月〜7月と、10月〜12月あたりの閑散期をねらえば予約が取りやすくなるだろう。さらに閑散期は教習生を呼び込むために教習料金が安くなったり、お得なキャンペーンを行なう場合もある。
ただし、体がむき出しで乗るバイクはクルマと違い、天気の影響をダイレクトに受けるもの。いくら空いているからといって真冬に技能教習を受けるのはツラいかもしれない。地域によっては積雪などでまったく乗れなくなることもある。また、梅雨時期に通うとつねに雨の中で教習を受けることになるだろう。
そう考えると、可能な限り気候のいい時期を選びたいところ。また、免許取得後すぐにバイクを購入し、ツーリングに出かけるところまでをプランニングしているなら、春〜初夏や秋のベストシーズン中に乗り始められるよう、逆算して入所時期を決めるといいだろう。繁忙期直前の今は、暑ささえ我慢できるなら通いどきかもしれない?!
いずれにせよ、ウィズコロナによるバイクブームである今、閑散期でも入所までに時間がかかる可能性もある。免許を取りたいと思ったなら、早めに行動に移すのが吉だ。