②発進 〜アクセルとクラッチでバイクを走らせよう〜

MT(マニュアルトランスミッション)車の場合、アクセルを回しただけではバイクは前進しない。ここのパートで重要になるのは、なんと言ってもクラッチ操作。バイク運転の難関の1つであるけれど、記事最後のイラストで構造を理解しておくとイメージもつかみやすくなるハズだ。

ポイント

  • リヤブレーキを離す→足を乗せ換える前に後方確認を
  • クラッチの構造をイメージして、つながり始めを感じ取ろう

❶ミラー調整

後方が確認しやすいよう、ミラーの角度を調整する。とくに調整の必要がないときでも、教習中はミラーに手を添えて確認しておくこと

❷メインキーをON

メインキーをONにするとメーター灯が点灯する。“N”と表示されたニュートラルランプの点灯を目視し、ギヤが入っていないことを確認

❸クラッチレバーをにぎってエンジンをかける

キルスイッチがONになっているかどうかを確認。この状態でクラッチレバーをにぎってセルスターターボタンを押すとエンジンがかかる

❹後方確認

エンジンがかかったらゆっくりクラッチレバーを離し、フロントブレーキをかけて後方確認。前回の乗車手順から数えると3回目の後方確認となる

❺足を乗せ換える

ブレーキペダルから右足を離し左足をステップに乗せる。このとき、フロントブレーキをにぎって車体が前進しないようにしておくことを忘れずに

❻クラッチを切ってギヤを1速に入れる

クレッチレバーをにぎってチェンジペダルを踏み込むと、ニュートラル→1速にギヤが切り替わる。その際にNマークが消えているかどうかを確認すること

❼エンジン回転数を上げる

❽半クラを使ってバイクを前進させる

アクセル開度をたもったまま、Bの位置までクラッチレバーをゆっくりと戻すとエンジンの駆動が伝わり始める。この状態が半クラだ。エンジンの回転をたもちつつ後輪ブレーキをゆるめ、クラッチレバーを徐々にCの位置まで離す

半クラってどういう状態?

クラッチとは、エンジンの回転力をタイヤに伝えたり、切ったりする装置のこと。この板はつながっている状態だと強い力で押さえつけられているため、仮にエンジンが10の力で回ればトランスミッションも同じ10の力で回る。逆に、切れた状態なら伝わる力は0だ。半クラとは、つながった状態と切れた状態の中間で、押さえる力が弱くなっている状態のこと。このときにエンジンが10の力で回ったとしても、板がすべってトランスミッションには1〜9の力しか伝わらない。ただ、発進のときにはいきなり10の力を伝えるとバイクが飛び出したりエンジンが止まったりしてまともに走れないため、半クラを使って少しずつ力を伝えていくのだ。

 

この記事が気に入ったら
いいね!とフォローしよう

タンデムスタイルの最新の情報をお届けします