“あれを見逃していなければ…”と、一生分の後悔を残さないためにも点検整備は重要だ
バイクは日常点検を実施することが道路運送車両法で義務付けられている。走行距離や運行時の状態などからユーザーが判断した時期に、自分自身で行なえる簡単な点検をしなくてはいけない。
とくに二輪車は乗用車と比べ“走りを楽しむため”に造られたものが多く、そのぶん負荷もかかりやすいため、点検整備の重要性は高い。ちょっとした異変が起因して操作を誤り、最悪命を落としてしまう…。ということだって大いにあり得るのだ。“あれを見逃していなければ…”といった一生分の後悔が残らないよう、日ごろから愛車の調子に気を配るようにしたい。
もちろん、乗車前に毎回“燃料ヨシ! オイルヨシ!”と気合いを入れて点検しろとまでは言わない。乗り慣れてくると、運転中の不穏な挙動からちょっとした異変がわかるようになってくるからだ。とはいえ乗り始めでそれに気付くことは難しいので、はじめは各部を指さしで点検するぐらいの気概でやっておくに越したことはない。
日常点検の10項目
基本は下に示すとおり「ネン・オ・シャ・チ・エ・ブ・ク・トウ・バ・シメ」。クラッチなどは運転中でも異常に気付けるが、オイルの量やリヤブレーキランプは目で見て確認しないとわからないため、乗り慣れてしまった人も定期的に確認しよう。
ショップの整備へはいつ持って行く?
ショップの整備は専門的な機器を使う少し大がかりなもの。タイミングとしては、前回の整備(車検)から1年が経過するごとに行なうのがベター。これは道路運送車両法でも定められている。ただし、“3ヶ月で1万km走っちゃうんです!”なんて人はその限りではない。心配な人はスタッフに現状で整備の必要性を聞いてみよう。また、半年または3,000km走ったらオイル交換も忘れずに。
ワックスを使ってキレイに!
納車後すぐのキレイな状態のうちにワックスをかけておくと、汚れがつきにくいうえ後からついた汚れも落ちやすくなる。何と言っても車体にツヤが出るため、乗っていて気持ちがいいぞ。機械の点検だけでなく、外観に関するお手入れもライダーとしてのたしなみだ。ただしシートやグリップに使うとすべりやすくなって危険なので、使わないように。
保険切れには注意しよう!
自賠責保険と任意保険の契約期間にも注意。自賠責保険は車検時に更新されるため気にするのは250cc以下の車両だけだが、忘れがちなのが任意保険。更新時期を知らせるハガキや電話が来るものの、それを見逃してしまうと気付いたら無保険状態…、ということがあり得る。保険内容をまとめた書類のコピーをとって車両と自宅に保存しておき、定期的に何年更新なのか思い出してほしい。
初回は納車から3年後、以降は2年ごとの車検を忘れずに!
車検とは自動車検査登録制度のことで、車両が保安基準に適合しているか一定期間ごとに国土交通省が検査を行なう制度。新車で買った場合は3年後、その後は2年ごとに受けなくてはならず、車検適用期間が過ぎた車両で走ると罰金を科せられてしまう。250cc以下の車両は受ける義務はないが、整備をしなくていいという訳ではないので注意。