いつかは大型! 排気量に“縛り”ナシ。夢の『大型二輪免許』ってどんなモノ?

 

ねらうバイクが401㏄以上なら取るべし

数ある二輪免許の中で、最上位に位置しているのが“大型二輪免許”だ。昔は合格率の低い“限定解除”と呼ばれる試験を受けなければならず、大排気量車は一部のライダーしか乗る事ができなかった。

 

けれども90年代後半から大型二輪免許を教習所で取得できるようになり、大型二輪ライダーが増加。この免許を所持していれば、マニュアル(MT)/オートマチック(AT)問わず、どんな排気量のバイクでも乗る事ができる!というのが何よりも魅力。国内メーカーのフラッグシップモデルはもちろん、あこがれの海外モデルでも、バイクであれば何でも乗ってOKなのだ! 乗りたいバイクに大手を振って乗れるということは、ライダー冥利に尽きるというもの。

 

スズキ・ハヤブサの排気量は1,300㏄なので、乗るためには大型二輪免許が必要。あこがれのバイクに乗れる喜びは筆舌に尽くしがたい

 

ただ、大型車の価格は高額で、サイフの余裕が求められる。車両価格だけでなく、ガソリンや消耗品の交換といったランニングコストもそれなりだ。税金も高くなり、車両を快適に維持するだけでもお金が飛んでいく…、なんてことも。ロングツーリング時のカーフェリー代などは、750㏄以上で価格が上がる場合も多く、大排気量車ならではのコストがかかる場面は意外とある。

 

けれども排気量が上がれば最高出力(馬力)やトルクも上がり、スピードのコントロールがしやすくなったと感じる人もいるだろう。1速で行なう低速のUターンが思ったよりカンタン!だと発言するライダーも少なくない。代わりにエンジンが大きくなる分、車両重量が重くなるので、取りまわしが難しくなったり、しんどいと感じたり…といった悩みが出てくることもある。自分の体格に合わせて愛車を選ぶというのも大切なポイントなのだ。

 

なお、大型二輪の教習を申し込む際に、いきなり大型二輪免許からではなく、普通二輪免許か普通二輪小型限定免許の取得を先に勧める教習所は多い。

「バイクに乗りたいな~。最近話題のあの大型バイクに乗りたいから、すぐに大型二輪免許取りたいです!」

といって、バイク初心者が気軽に取れるほど大型二輪免許は甘くはない!

(なーんていって、すぐに挑戦させてくれる、免許を取らせてくれる教習所も当然あるけどね)

 

公道を走らせる責任とともに、バイクは不安定な乗り物だからこそ、自分に扱える排気量から慣らしていくという冷静さも大切だ。けれどすでに大型バイクを扱うその覚悟がある人には、取得をぜひオススメしたい。

 

乗りたいバイクをあきらめない! あこがれの大型二輪免許取得で、その夢は現実となるハズだ。応援しているぞ!

 

SUZUKI V-STROM800DE(2023年モデル)ダート走行
たとえば乗れるのはこんなバイク! スズキ・Vストローム800DE。大型二輪免許があれば、どんな冒険だって怖くない⁉
2,500ccのトリプルエンジンを搭載したトライアンフのロケットⅢ。とんでもないエンジンの造形がわかるだろうか? もちろん、大型二輪免許があれば乗ってOK!だが、乗りこなせるかは別問題だ

 

 

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多くの人のスタート地点『普通二輪免許』

大型二輪免許の教習だけにあるメニューは?

不当間隔の突起物の上を走る“波状路”。これは大型二輪免許の教習時のみ登場し、バランスを取りながら真っすぐ、安全にコース上を走れるかどうかが試される。しかもスタンディング(立ち乗り)でリズムよく安定してバイクを走らせるという内容になるが、検定時は脱輪やエンスト、転倒すると即検定中止となってしまう。また、勢いをつけて走り切ってしまえばいいというモノでもなく、5秒以上かけて走らないと減点されてしまうのだ。

 

AT限定大型二輪免許ってナンダ?

AT限定大型二輪免許は、クラッチ操作なしのオートマ(AT)二輪車に乗れるバイク免許。この免許が創設された2005年6月当初は、“650㏄以下のオートマチック車と、50㏄以下のすべてのバイクに乗れる免許”であったが、その後650㏄以上のAT車が増えたため、あまりそのメリットがないととらえられていた。しかし2019年12月1日からは、排気量の制限がなくなり、すべてのAT車に乗れることができるAT最上位免許になったのだ。

ちなみにバイクのAT系免許は、上からAT限定大型二輪免許、AT限定普通二輪免許、AT小型限定普通二輪免許がある。ちょっとややこしい⁉

 

AT限定大型二輪免許で乗れるのはこんなバイク! ヤマハ・TMAX560 TECH MAX ABSは、クルーズコントロールシステム、電動調整式スクリーン、グリップウォーマー、メインシートヒーター、調整機能付きリアサスペンションなどハイテクてんこ盛りの上に走りも楽しいスクーターなのだ
HONDA REBEL1100T Dual Clutch Transmission(2023年モデル)走行イメージ
ホンダ・REBEL1100T DCTは、こう見えて何とATだ。DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)仕様で、エンストとはおさらば! 左足でギヤ操作する必要もなく、ATモードで適切なギヤへと自動で切り替わるのだ

 

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