組み合わせしだいでいろいろ使える!ソケット&ビットツールの使い方

これがあると整備できる範囲が一気に広がる

六角レンチやメガネレンチは、一本につき多くても2サイズにしか対応しない。バイクに使われるさまざまなボ ルトサイズに対応するため何本か持つ必要があるが、それが邪魔に感じる人もいるだろう。そんな人にオススメしたいのがソケット&ビットツール。さまざまなサイズのソケット(ビット)に、ラチェットやスピンナといったハンドルを組み合わせて使用する。持ち手となるハンドルを1種類1本だけ持っていればいいので、コンパクト化できるのである。またこれの楽しいところは、ハンドルの組み合わせしだいで、さまざまなボルトにアクセスでき、いろいろな回し方ができることだ。状況に合わせてツールを変身させていく姿は、職人っぽくてカッコいいぞ。弱点があるとすれば、可動したり接続する部分がある分、レンチと比べれば強度が劣る点。それからオープンレンチの代用はできないので注意。

 

ハンドルとの組み合わせしだいで使い方いろいろ

スピンナハンドルと組み合わせてL字にしてアクセス
L字にしてアクセス
スピンナハンドルはソケットとの接続部が可動できるようになっており、このようにストレートから斜め、L字型までさまざまな角度をつけてボルトにアクセスできる。初めに買っておきたいハンドルだ
エクステンションバーで延ばす
エクステンションバーで延ばす
可動する部分こそないが、単純にソケットを延長できるエクステンションバーもある。ギヤが内蔵されたラチェットとこれを組み合わせれば、奥まった場所もグイグイとすばやく回すことができる
T字ハンドルと組み合わせて早回し
T字にして早回し
T型ハンドルを使えば、クルクルと回してボルトを素早く締め付けたり取り外したりできる。もちろんこのハンドルの他のものと接続でき、写真はエクステンションバーで奥まった場所にアクセスしている

できれば持っておきたい!

適正なトルクで締め付けられる『トルクレンチ』

実はすべてのボルトには締め付けトルクというものが設定されている。つまり、“この力で締め付けてください”という値が存在するのだ。無論、今いくつのトルクで締めているかなんて人間の力じゃわからないし、大体のボルトはそこまで正確に締め付けなくても問題はない。とはいえドレンボルトのように、規定値にシビアに近づけないといけないボルトも存在する。そんな正確な力で締め付けたいときに必要不可欠なのがトルクレンチだ。正確なトルク値でボルトを締め付けられる工具であり、指針がついていて現在のトルクがいくつか目視できるものや、あらかじめ希望する値をセットできるプリセット型などがある。ネックなのは、高価なものが多いので初心者がいきなり手を出しづらい点。初めに買う必要はないのだが、メンテナンスの世界にもう一歩踏み込みたいとき、真っ先に手に入れてほしい一品である。

Q.そもそもトルクってなに?

トルクというのは、力×長さで計算できる力のモーメント…、つまりは物体を回転させるうえでの力の大きさを表す数値である。単位は 主にN・m(ニュートンメートル)が使用される。ちなみに規定トルクがkgf・m(キロ)で表記されている場合があるが、そんなときはその数値に9.8をかけ算してあげるとN・mに変換できるぞ。

T(トルク)=F(力)×L(長さ)

Q.サイズってどこのコト?

はめ込むボルトに対して適切な工具サイズを選ぶことが大事なのだが、そもそもレンチなどのサイズ表記である12㎜などはどこが12㎜ということなのか。これは、ボルトの対応する辺と辺の間の長さのことである。両端がサイズ違いのメガネとなっている両口メガネレンチの場合、12×14のように小さいサイズから記載される。

この記事が気に入ったら
いいね!とフォローしよう

タンデムスタイルの最新の情報をお届けします