【タンスタ本誌261号】バイク整備で使う、工具の種類・その1 ~整えて備える~

 

奥深いバイクメンテナンスの世界! 整備の際に必ず付き合うことになる“ボルト・ナット”については前回触れたとおり。今回は、そのボルトやナットを回すためのさまざまな工具にスポットを当てていくぞ。

※この記事は『タンデムスタイル No.261』の“整えて備える”特集をWEB用に再編集したものです。

工具の種類

ドライバー

正しく使わないと、工具を十分に押し付けられず、ネジの頭をつぶしてしまうカムアウトと呼ばれる現象が起きる。そのため、最近はプラスマイナスのネジの数自体が少なくなっている。ただバイクに限らず日常生活でも使うモノなので、持っていて損はない。柄がある程度太い方が力をかけやすい。

 

国産のバイクでよく使うプラスドライバーのサイズは1から3番の3サイズが一般的(写真の左から1、2、3だ)。中間の2番の出番が多く、続いて大きな3番→1番といった印象だ
先端をネジにあてがったら、押し付ける力が“7”、回す力が“3”。つまり、回すよりも押し付ける方に注力する。ねじ山をつぶしてしまわないようにするためだ

 

六角レンチ

単なる金属棒に見えるかもしれないが、とても精度が高く折れにくく作られた金属の六角柱状の棒で、六角穴付きボルトに使う。国産車の場合、4㎜・5㎜・6㎜・8㎜あたりが常用サイズ。携帯用なら別だが、紛失しやすいので、ホルダーに入ったセット品を買うと、置き忘れなどの紛失を防げる。短いと力を入れにくいので、携帯用でも長めのモノを選ぼう。

 

ゆるめる最初と最終的な本締めのときは短い方を使う。しっかりとトルクをかけられるからだ。逆にゆるんだら、本締め前には長い方で早回しする。

 

長い方の端部が、球状になっていることが多い。これは大きな力をかけないことを前提にし、少しだけ角度を付けて回せるようにするための工夫だ。

 

オープン&メガネレンチ

片側が開いたオープンレンチと、すべて閉じたメガネレンチがあり、同じボルトに使用するが、用途が別(片側がオープン、もう一方がメガネのコンビネーションレンチもある)。メガネレンチは力をかけてもナメにくく、オープンレンチが抜き差ししやすい早回し用という位置付け。つまり、使えるならメガネレンチを使った方が確実なのだ。ただし、ミラー調整など構造的にオープンレンチでないと作業できない場所もある。

 

オープンレンチをゆるめ始めと本締めに使う機会は少ないが、ゼロではない。ハンドルマウントのミラーはその代表例。車種によってはチェーン調整で使うこともある。

 

レンチを使ってゆるめる場合は、状況が許す限り“引く”方向で力をかけるのがコツ。押す方向だと、急にゆるんでバイクにパンチすることになってしまうからだ。

 

もっと記事の内容を詳しく知りたいなら!

 

タンデムスタイル No.261』の“整えて備える”特集をチェック!

 

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