長年ホンダの原付二種クラスにラインナップされ、多くのライダーに愛されてきたリード。2013年からは水冷4ストローク124㏄エンジンを搭載したリード125になり、それ以来のビッグマイナーチェンジを受けた。運動性能・利便性がどう変わったかチェック!
文:吉田 朋/写真:関野 温
運動性能・利便性ともに着実にアップをはたす!
軽量&コンパクトな車体で街中をキビキビ走り回れる
最近の原付二種スクーターは安定性やスポーツ性の高さを意識しているモデルが多い。大径ホイールを採用したり、センタートンネルを設け車体剛性をアップさせるなどなど。そのメリットは多々あるが、すべてのライダーがそれを求めているわけではない。
ここで紹介するリード125は、それらと異なる路線を進むモデルだ。1982年に登場したシリーズだが、乗降車しやすいフラットなステップボードや小径ホイールを含めたコンパクトさは健在。早い段階からシート下にラゲッジスペースを用意するなど、利便性も考慮されてきた。それが一定数の支持を集めるからこそ、リードは今もホンダのラインナップに存在し続けてきたのだ。
08年にはそれまで2ストロークだったエンジンが、4ストロークの109㏄になり、13年には124㏄となった。今回紹介するモデルは一見すると13年モデルに近い。が、乗ってみると進化している部分が多々あった。
まず、エンジンだ。13年モデルでは燃費性能と出力を両立したというeSPエンジンを搭載していたが、22年モデルではeSP+エンジンになっている。ボア×ストロークを見直すとともに4バルブ化。eSP時代よりも車速の乗りがよく、高回転域の伸びもいい。従来型よりもスムーズに交通の流れに乗ることができた。13年モデルにも採用され、22年モデルでも継続されたアイドリングストップ機構も違和感はなく、停止&発進時のストレスもない。
機能面では新たにスマートキーシステムが導入され、スマートフォンなどの電子機器充電に便利なUSBソケット(タイプC)を採用。利便性も高まっている。広大なシート下のラゲッジスペースも健在だ。
同じホンダのPCXを候補に挙げる人もいるだろうから、そちらとの比較も記しておく。最高出力はPCXの方が上だけれど、車重がリードの方が軽い。そのためシグナルグランプリで、PCXに極端に遅れをとることはないだろうと、乗ってみて感じた。高速巡航時の安定感はPCXに分があるものの、リード125が極端に劣るわけではない。逆にコンパクト&軽量な車体で取りまわしもしやすく、フラットなステップボードなので乗降車がしやすい。気軽さという面ではリード125に分がある。どういった使い方をするのかをよく考えて選んでほしい。
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※記事の内容はNo.246(2022年9月24日)発売当時のものになります