YAMAHA TMAX560 TECH MAXのディテール
大きな改良点のひとつが新しい製造技術によって生み出された軽量アルミホイールの採用だ。それに合わせて倒立フロントフォークのセッティングも変更。軽快なハンドリングを実現している
リヤにリンク式モノクロスサスペンションを採用。路面追従性能が高く、路面に確実に駆動力を伝える。テックマックスはプリロードと伸び側減衰力の調整機能を備えている
ハンドルスイッチの操作により110㎜の範囲で無段階に調整できる電動式フロントスクリーンを装備。防風効果は高く視界も良好。スタンダードモデルは2段階調整式(55㎜差)
TMAXのアイコンでもあるデュアルヘッドライトは、LEDの小型プロジェクターを採用することで薄くシャープに仕上げている。空力を重視したラインによりスポーツ性能をアピール
明るく見やすい7インチ高輝度TFTメーターを採用。スマートフォンとリンクする機能も備えていて、専用アプリをインストールすることでナビの使用も可能となっている
高機能メーターやクルーズコントロールシステムなどを操作するためテックマックスではスイッチ類が増加。またスイッチボックスの下にはサイドブレーキがセットされている
ステップボードは前後方向に拡張された。前方は斜めになっているので、クルーザーのように足を投げ出すようなポジションもとれる。滑り止めのデザインもこっている
右側のグローブボックスにはUSBソケットを内蔵。スマートフォンに専用の二輪ナビアプリをインストールし、USBケーブルで車両と接続するとメーターにナビ画面を表示できる
前後方向に延長されたダブルシートはクッション性があり居住性は高い。工具なしで3段階の調整ができるバックレストを装備する。足つき性を高めるため前方が絞られている
シートの前方にガソリン給油口を備える。ロックは電動式。車両の電源をOFFにした後、2分以内にヒンジを引き上げると、ロックが解除されてキャップを開けることができる
ダブルシートは前側から開くことができる。中は意外と深く、フルフェイスヘルメットも収められるほど。油圧ダンパーを装備しているのでスムーズに開閉できる。LEDランプを内蔵
LEDテールランプの形状も個性的。リヤフェンダーの造形もこだわっていて、デザインの一部になっている。シート後部の左右に、握りやすい大型グラブバーを装備
YAMAHA TMAX560 TECH MAXの足つき&乗車ポジション
身長:166㎝/体重:70㎏
スリムになったとはいえ、ビッグスクーターらしいボリューム感は健在。シートまわりの幅があるので、小柄なライダーだと前に座らないと足が届きにくい。姿勢はやや前傾でスポーティ。車体コントロールしやすいポジションだ
YAMAHA TMAX560 TECH MAXでタンデムランチェック

ライダー:横田
後席に人が乗ってもバランスはくずれず、サスペンションの動きも悪くならない。エンジンの低速トルクもあり、走り出しはなめらか。スクーターはギヤチェンジがないので加減速時にタンデマーが姿勢をくずしにくいのもメリットだ
タンデマー:吉田
TMAX560に限らず、ビッグスクーターはタンデムシートの位置はそれほど高くないが、幅があるため乗降車しづらい。ライダーがバランスをくずさないよう要注意。ただ乗車しさえすれば座面も広く、グラブバーもあるので楽チン
YAMAHA TMAX560 TECH MAXのスペック
- 全長×全幅×全高
- 2,195×780×1,415(㎜)
- 軸間距離
- 1,575㎜
- シート高
- 800㎜
- 車両重量
- 220㎏
- エンジン型式・排気量
- 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒・561㎤
- 最高出力
- 35kW(48㎰)/7,500rpm
- 最大トルク
- 56N・m(5.7㎏f・m)/5,250rpm
- 燃料タンク容量
- 15ℓ
- 燃費(WMTC)
- 22.1㎞/ℓ
- タイヤサイズ
- F=120/70-15・R=160/60-15
- 価格
- 155万1,000円
YAMAHA TMAX560 TECH MAX 製品ページ
※記事の内容はNo.245(2022年8月24日)発売当時のものになります
このインプレッションはNo.245に掲載されていました