F.B MONDIAL HPS300のディテール
ヘッドライトは円形ともひし形ともいえない独特の形状。これもF.Bモンディアルの個性を主張するデザインだ。光源はオーソドックスなバルブタイプを採用している
メーターはフルLCDの丸目一眼タイプ。LCD画面の周囲にインジケーターを配置。小径でスタイリッシュだが、そのぶん表示面積が小さく、視認性がいいとはいえない
フロントブレーキはφ280㎜のフローティングローターに、4ポットラジアルマウントキャリパーを組み合わせる。ABSは前後ともに機能する2チャンネル方式だ
バーハンドルはエンド部分がクランプより下がった形状。極端に低いわけではないが、ライダーとの距離が近いため、ライディングポジションは適度な前傾姿勢となる
燃料タンク容量は9.5ℓ。今回燃費計測は行なっていないが、250㏄クラスとしてはもう少し余裕がほしいところ。ただ、造形に関しては文句なくスタイリッシュである
エンジンは排気量249㏄の水冷4ストローク単気筒OHC4バルブ。ボアφ77㎜×ストローク53.6㎜のオーバースクエア設計で、圧縮比も11.5:1と高圧縮だ
マフラーは右側2本出しのアップタイプになる。デザイン面でこのマシンを象徴するポイントといえるのだが、乗車時に右足と干渉するのは気になってしまった
シートレザーはタック入りの質感の高いモノ。ウレタンは硬めだが、座り心地は悪くない。タンデムシート部分は面積が小さく、後ろ下がりなので長時間の使用は難しそう
シフトペダルの動作機構は一般的なリンク式を採用。ステップのこった造形がうれしい。細部までデザインにこだわりをみせるところに、イタリアン・モトを感じさせる
リヤブレーキはφ220㎜ローターに片押しピンスライド1ポットキャリパーの組み合わせで、不満のない特性。前後ワイヤースポークホイールが、ネオレトロ感を高めている
リヤショックユニットはレイダウンマウント、ホイールベースに対しスイングアームが長めの現代的な車体設計。ナンバープレートはスイングアームマウントを採用する
前後タイヤはスクランブラーテイストの演出には欠かせないブロックパターン。タイヤサイズはフロントが100/90-18で、リヤは130/80-17となっている
F.B MONDIAL HPS300の足つき&乗車ポジション
身長:163㎝/体重:57㎏
上半身は軽く前傾するが、ステップ位置が前よりで、かつ高い位置にある一風変わったポジション。シート高は790㎜と高くはないのだが、マフラーと接触する右足が外に広がってしまうので、足つき性は今ひとつ
F.B MONDIAL HPS300でタンデムランチェック

ライダー:淺倉
車体が軽量でハンドリングも軽快なので、2名乗車では不安定になるかと想像していたが、タンデム走行は思った以上に安定している。そうはいっても、タンデムシートの形状を考えると、加速時にタンデマーを落としてしまいそうで怖かったのが本音
タンデマー:吉田
ライダーが乗ってるとサスペンションが沈むので、乗降車は楽チン。見た感じタンデムシートの形状が後ろ下がりになっているので最初は不安を感じたが、またがってもズリ落ちることはなかった。シート下がつかめるようになっているので、姿勢保持はしやすい
F.B MONDIAL HPS300のスペック
- 全長×全幅×全高
- 2,025×710×1,050(㎜)
- 軸間距離
- 1,360㎜
- シート高
- 790㎜
- 車両重量
- 149㎏
- エンジン型式・排気量
- 水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒・249㎤
- 最高出力
- 17kW(23.1ps)/8,500rpm
- 最大トルク
- 22.5N・m(2.2㎏f・m)/6,500rpm
- 燃料タンク容量
- 9.5ℓ
- 燃費(WMTC)
- ー㎞/ℓ
- タイヤサイズ
- F=100/90-18・R=130/80-17
- 価格
- 57万6,400円
F.B MONDIAL HPS300 製品ページ
※記事の内容はNo.245(2022年8月24日)発売当時のものになります
このインプレッションはNo.245に掲載されていました