カタログやメーカーのHPを見ても載っていない、でも街で見かけることもある…。絶版車の中でも“旧車”と言うには古すぎない、1990年代のバイクたち。80年代のバイクブームののち、ネイキッドの登場やストリートブームなど多様化の時代に生まれた“チョイ古”バイクをピックアップ。第1回目はノスタルジックな雰囲気漂うレトロなネイキッドの登場だ
90年代に存在した“ネオレトロ”モデル
ネイキッドという普遍的なスタイルとスポーツ性能を併せ持つCB400SF。その同車が持つ普遍性をより強調して登場した派生モデルが、1997年デビューのCB400 FOUR。
その大きな特徴は最新メカニズムとノスタルジックな雰囲気の両立という、夢のような話を具現化したことである。ルーツとなったのは、量産車初の4気筒エンジンを搭載し、名車として語り継がれる69年デビューのCB750FOUR(“ナナハン”という語源のルーツとなったバイク)。200km/hオーバーという、当時としては驚異的なスピードを叩き出し、まさに時代を変えた1台。4本出しマフラーの意匠は、このバイクから受け継いだのだ。
また、車名やクラスが同じこと。赤いイメージカラーから、ミドル初の4気筒モデル、74年デビューのCB400FOUR(通称ヨンフォア)とオーバーラップする向きも強い。どちらにせよバイク史に輝く2台のマシンのDNAが、色濃く映し出されているのだ。
メカニズムに目を移すと、53psを発生する水冷DOHC4気筒エンジンは、ラジエター配置を工夫して力強い造形美も強調。リヤには操安性はもちろん、武骨なリヤビューを演出する140サイズの幅広タイヤを装着。現代のスペックを誇りながら、デザイン性にも強いこだわりを持つことがうかがえる1台なのである。
足つき&乗車姿勢
タンデム
HONDA CB400 FOURの主要スペック
- 全長×全幅×全高
- 2,130×780×1,090(㎜)
- 軸間距離
- 1,460㎜
- シート高
- 790㎜
- 車両重量
- 210㎏
- エンジン形式・排気量
-
水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒・399㎤
- 最高出力
- 39.0kW (53ps)/10,000rpm
- 最大トルク
- 40.2N・m (4.1kgf・m)/7,500rpm
- タンク容量
- 15ℓ
- 燃費(60km/h低地走行テスト値)
- 34.7㎞/h
- タイヤサイズ
- F=110/80-18・R=140/70-17
- 発売当時価格
- 57万9,000円
Buyer’s Guide
CB400Fourが発売された1997年の出来事
・神戸児童連続殺傷事件
・消費税3% から5% へ増税
・ダイアナ元英皇太子妃事故死
・拓銀、山一証券経営破綻
・たまごっち、ポケモンブーム
・ヒット曲、猿岩石『白い雲のように』、安室奈美恵『CAN YOU CELEBRATE?』
・ヒット映画、『もののけ姫』
・流行語大賞「失楽園」
※本記事はNo.47(2006年2月24日発売)に掲載された当時の内容を再編しています
CONTACT
- 問い合わせ先
- Hondaお客様相談センター
- 電話番号
- 0120-086819
- URL
- Honda 二輪製品アーカイブページ CB400 FOUR