ブリクストン。まだ聞きなれないブランドが発売するネイキッドモデル、クロスファイアシリーズの最大排気量車に試乗。国産モデルにも引けを取らない完成度の高さに驚いた!
文:横田和彦/写真:関野 温
スポーツライドもしっかり満喫できる!
BRIXTON CROSSFIRE500のスタイリング
スタイリッシュさと高い走行性能が融合
ブリクストンというブランド名を初めて聞く人もいるだろう。デビューが2018年のミラノショーなので知名度はまだ低い。母体はオーストリアに本拠地を置き、数多くのバイクを設計・製造してきたKSRグループである。そのブリクストンを日本に輸入し販売しているのはモータリスト。社長からスタッフまで全員が根っからのバイク好きで、自分たちが納得した製品しか販売しないという会社が見込んだバイクだ。乗る前から期待が高まる。
クロスファイアシリーズはXをデザインモチーフにしたストリートモデル。その最大排気量モデルが今回試乗したクロスファイア500である。特徴的なデザインのガソリンタンクとショートテールが目を引く。エンジンは水冷並列2気筒。そこから伸びるエキゾーストパイプもデザインに溶け込んでいる。全体のまとまりもすぐれているが、個人的な注目ポイントは有名ビルダーが製作したカスタムマシンのようなディテールだ。
たとえばリヤフレームと一体化しているテールランプや、美しいラインを描くパイプで構成されたスイングアーム&ナンバーホルダー、カスタムパーツのような超小型LEDウインカーなど。またヘッドライトには内部にブランドロゴと方位をモチーフにした文字が刻まれ、サイドカバーの造形も凝っている。ぜひ実車をじっくりと見てもらいたい。
並列2気筒エンジンは低回転域からスムーズに吹け上がり、欲しいだけのパワーをストレスなく引き出せる。またトルクバンドが広いので、低〜中回転域を多用する市街地走行から、中〜高回転域を使うスポーツ走行まで幅広く順応するフレキシブルさを持つ。
そんな走りを可能にしているのが剛性感が高い車体だ。スポークホイールを採用するなど一見クラシカルだが、倒立フォークを備えるフロントまわりはフルブレーキングでもヨレず安心感がある。バンキングもスムーズでバンク角も深い。前後サスペンションもよく動き、クラストップレベルのハイクオリティな走行フィールが味わえる。アグレッシブなライディングにも対応してくれるため、ワインディングではついペースを上げてしまった。これは楽しい!
スタイリッシュで高品質、さらに走りも充実しているクロスファイア500。死角のない高い完成度は期待以上だった。
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- URL
- https://brixton.motorists.jp
※記事の内容はNo.254(2023年5月24日)発売当時のものになります