ミドル史に名を刻む名車たち Vol.07 YAMAHA SEROW225〈ヒストリー編〉

ミドル史に名を刻む名車たち Vol.07 YAMAHA SEROW225〈ヒストリー編〉

223㏄の初代が発売されてから、250㏄へと生まれ変わり生産終了となるまでの35年間、幾度もモデルチェンジを行ない進化を遂げてきたセロー。その歴代モデルを見ていこう

木村圭吾:写真

HISTORY OF SEROW〜初代からファイナルエディションまでの系譜〜

第1世代 ’86  SEROW225 YSP LIMITED(1RF)
デビューの翌年には、より走破性を高めるべくダンピングアジャスターを採用したフロントフォーク。また、アルミ製のブリッジを装着した新設計のハンドルを装備したスペシャルバージョン、セロー225YSPリミテッドが誕生した
第2世代  ’89 SEROW225(3RW1)
始動方式には、従来のキックに加えてセルを採用。バッテリーもMFとなり、チョークは手元に移設される。また、タンク容量も8.8Lと1.2L大きくなった。それにともないサスペンションも見直されている
’92 SEROW225S(3RW3)
リザーバータンク付きリヤショックやアルミ製ハンドルにブッシュガードを装備。専用の円形タンクエンブレムも採用した2,000台限定のスペシャルバージョン、セロー225Sも登場した
第3世代 ’93  SEROW225W(4JG1)
車名がセロー225Wとなり、リザーバータンク付きリヤショックやリヤにディスクブレーキを装備。軽量小型で60W/55Wの新たなヘッドライトも採用。フロントサスペンションやステアリングまわりも見直されて、操作性の向上を図る
第4世代 ’97 SEROW225WE(4JG5)
キャブレター径をφ34㎜からφ31㎜に小径化し、極低速域から中速域にかけてのレスポンスアップをねらう。また、タンク容量も10Lとなり、巡行距離もより伸びることとなり、リヤタイヤがチューブレスとなったセロー225WE
第5世代 ’00 SEROW225WE(5MP1)
エアインダクションシステムやスロットルポジションセンサーの採用。φ33㎜の新型キャブレターなどにより排出ガス規制に対応。また、メッキシリンダーやアルミ鍛造ピストンなどエンジンも大幅に変更。耐久性を高めた223㏄最後の世代
第6世代(初代250) ’05 SEROW250(3C51)
20年の節目に新たに生まれ変わったセロー。オフでの扱いやすい走破性に加えて、ロードでの走行性能の高さも手に入れた。軽量スリムでコンパクトという不変のコンセプトは継承する
’06 SEROW250S(3C54)
外装に高級感をかもし出す塗装がほどこされた上級モデルであるセロー250Sが、06モデルからラインナップに加わる。走り面だけでなく、ルックス面でも所有感を高めている
第7世代 ’08 SEROW250(3C56)
自動車排出ガス規制強化により、新たにフューエルインジェクション(FI)を採用。エンジンセッティングを低回転域のトルク重視に変更し、扱いやすさを追求した。また、フロントフォークアウターチューブの仕様変更によるトレール量見直しを図った。グラフィックも全色刷新
’12 TOURING SEROW(3C5Y)
2012年にワイズギア製のフロントガードつき風防・ハンドルガード・大型キャリア・エンジンガードが装備されたアクセサリーパッケージ仕様のTOURING SEROW(ツーリングセロー)が発売。2017年には排ガス規制にともなう生産終了が発表されたが、後継新型の開発も公表
第8世代 ’18 SEROW250(B7C1)
1年のブランクを経てマイナーチェンジ。排ガス規制対応のため、O₂フィードバック制御のFI(フューエルインジェクション)、蒸気ガソリンの外気への排出を低減するキャニスターを装備。テールランプをLED化し、リヤフェンダーを新設計のロングタイプに変更した
’20 SEROW250  FINAL EDITION(B7C4)
2020年のファイナルエディションをもって35年間の歴史が幕を閉じた。ボディカラーは“原点回帰”をテーマに初代SEROW225をオマージュしたグリーンとレッドの2色。それぞれのカラーフレームとゴールドリムを採用。ツーリングセローにもファイナルエディションが設定された

 

※本記事は『Under400』No.006(2007年10月8日発売)に掲載された当時の内容を再編しています

 

YAMAHA SEROW225 〈前編〉はこちらYAMAHA SEROW225 〈後編〉はこちら

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