【LSS2025展示車両】Honda EM1 e:

カーボンニュートラル時代の
お気軽な電動スクーター

2025年11月に既存の50㏄原付の生産が終了します。それに変わる原付スクーターの模索が続いています。そんな中、カーボンニュートラルの視点からも、その手軽さの面からもアドバンテージのある電動モデルに注目してみてはどうでしょう

EM1 e: のスタイリング

 

電動が利用しやすい環境が整いつつある

 

ホンダ初のパーソナル向け電動モデルで、カテゴリーは原付一種になります。車体サイズは既存のエンジン仕様原付スクーターとほぼ変わりません。エンジン仕様のスクーターだとリヤホイールまわりにエアクリーナーボックスやマフラーがあってゴチャッとしていますが、EM1 e:は後輪内にモーターが仕組まれたインホイールモーターを採用しているので、そういったものがなく、スッキリスマートです。そして、それが走行時の静寂性とともにこのモデルの特徴となっています。

 

コンパクトな車体にフルフラットなステップボードを採用しているので、乗降車時に足を高く上げる必要がなくて乗り降りがラク。一般的なバイクと比べれば圧倒的に軽いから、体格の小さい人でも車体から降りての取りまわしがラクですし、さらにまたがったまま移動することもできちゃいます。

 

電動モデルで多くの人が気にするのが、満充電での航続距離です。この車両は、30㎞/ｈ定地走行テスト値で53㎞。中には旅の相棒にしたいと思う人がいるかもしれませんが、原付スクーターの用途は通勤・通学や買い物などで近所に出かける際の足が一般的。それならば片道15㎞も走れれば、十分ではないでしょうか。

 

また、航続距離がどうしても気になるという人は、現在は関東圏の一部と大阪だけが対象になってしまいますが、“ガチャコ（Gachaco）”が運営するバッテリーシェアリングサービスを利用するという手もあります。ステーションと呼ばれる充電されたバッテリーが置いてあるところで、使って減ったバッテリーを交換するシステムで、現在ステーションが54ヶ所あります。自分のバッテリーを持たなくていいので、そのぶん購入にかかる費用が減るのと、バッテリーの経年劣化による性能低下の心配がありません。より多くの人がこのサービスを活用すれば、ステーションの設置場所も増えるでしょうし、対象地域も広がることでしょう。

 

費用の話が出たところで、補助金制度についても触れておきましょう。現在日本はカーボンニュートラルに向かっていて、二酸化炭素を排出しない電動ビークル普及をうながすために国や地方自治体が、申請すれば補助金を出してくれます（自治体によって、補助される金額は異なり、制度自体がないところもあります）。それらを活用すれば、住んでいる場所にもよりますが、もっと手の届きやすいお値段で買えるかも。

 

2025年の11月には原付一種が新しい排ガス規制の対象になるため、この機会に電動モデルに興味を持ってみるのもいいかもしれません。

 

 

EM1 e: のディテール

EM1 e: の足つき＆乗車ポジション

EM1 e: のスペック

全長×全幅×全高

1,795×680×1,080（㎜）

軸間距離

1,300㎜

シート高

740㎜

車両重量

92㎏

原動機種類

交流同期電動機

定格出力

0.58kW

最高出力

1.7kW（2.3㎰）/540rpm

最大トルク

90N・m（9.2kgf・m）/25rpm

バッテリー種類

リチウムイオン電池

バッテリー電圧/容量

50.26V/26.1A

一充電走行距離（30㎞/h定地走行テスト値）

53㎞

タイヤサイズ

F＝90/90-12・R＝100/90-10

価格

32万100円（車両本体およびHonda Mobile Power Pack e: 1個と、Honda Power Pack Charger e: 1個を含めた参考価格）

カラーバリエーション

EM1 e: 製品ページ