【LSS2025展示車両】BMW CE 02

車両インプレ・解説

メーカーイチオシ！バイクセレクション2025

BMW, 126㏄〜400㏄

既存のバイクとは一線を画す新しい電動ビークル

早期から原付より大きいサイズの電動モデルに取り組んできたBMW。その経験を活かして2024年の4月に国内販売されたのが、このCE 02です。電動モデルならではの作り込みは、大型電動モデルのパイオニアならではの工夫が感じられます

BMW広報さんのオススメポイント

人通りの多い場所・路地での取回しに安心感あります。
交通量に合わせた力強い走行で、シティーツーリングも◎
ファッショナブルに移動を楽しめる万能モビリティーです。

CE 02のスタイリング

街乗りの利便性を
考慮した作り込みが◎

シートの前側にガソリンタンクがなく、車体の上側がすべてがシートでおおわれている独特なスタイリングは、誰の目にも既存のバイクとは異なる新しい乗り物として映ることでしょう。この独特なカタチは、エンジンやガソリンタンクがなく、その代わりにモーターやバッテリーといったパーツで車体が構成される電動モデルならではの構造的な特徴を活かしたスタイリングといえます。

電動バイクの話になると、“満充電でどれくらい走れるの？”とか“満充電になるまでにかかる時間はどれくらい？”といったところを気にする人が多くいます。確かにバイクは止まってしまったら動かすのが大変な重い物体と化してしまうので、動けなくなった時のことを気にしたくなるのはわかります。そして、航続距離が100㎞くらいだと、“あまり実用性がない”と判断するライダーが多いのですが、はたして本当にそうなのでしょうか？

休日に丸1日かけてツーリングを楽しむのであれば、100㎞以上走りますが、通勤や通学、普段の街中の移動に使ったとしたら、ほとんどの人は1日に100㎞を走らないでしょう。そんな普段の足として作り込まれているのが、このCE 02なのです。ちなみに車名のCは“コミューター”の頭文字で、BMWではアーバン・モビリティカテゴリーの車両を表します、Eは電動駆動を、02はエンジン排気量換算で200㏄相当を意味しています。

メーカーが発表している航続距離は96㎞。過去には160㎞の航続距離を確保した電動モデルをラインナップしていたこともあるのに、100㎞弱としたのは、あくまでも街中の足として考えられているからです。航続距離が短くなればそれだけ電池の容量を減らすことができます。電池の容量が減れば、それだけ車体を軽くすることができ、それが大きなメリットになります。

実際、航続距離が160㎞だったモデルは、車重が200㎏をゆうに超えていましたが、CE 02は132㎏しかありません。130㎏強だと150㏄前後のエンジン車と同じくらいの重さで、女性にとっても押し歩くことが苦にならず、駐車場への出し入れなど街中の足としての使い勝手がよくなるのです。

冒頭でお伝えした既存のバイクとは一線を画す“新しい”スタイルは、車体全体がカバーされていて、バイクらしいメカっぽさが抑えられていること。さらにポップなグラフィックイメージによって具現化され、そのトイっぽさが、従来のバイクに興味を抱かなかった人にも“なんかおもしろそうな乗り物”という感覚や親しみやすさを感じさせてくれることでしょう。

また、ステップがフォワードとミッドの2ヶ所にあったり、エンジンがないことで、その場所に積載用のスペースが設けられていたりと、既存のバイクでは考えられなかったアプローチがなされていることも魅力となっています。

電動バイクに早期から取り組み続けたBMWが、その経験からのフィードバックを盛り込んで作り上げた電動アーバンモビリティCE 02は、気軽に二輪車で街中を走る楽しさを感じさせてくれるはずです。