【LSS2025展示車両】HARLEY-DAVIDSON X350

車両インプレ・解説

メーカーイチオシ！バイクセレクション2025

HARLEY-DAVIDSON, 126㏄〜400㏄

メーカーの歴史をオマージュしつつ新たにチャレンジ

ハーレーダビッドソンというと、みなさん大型のクルーザータイプを思い浮かべるかと思いますが、現在普通二輪免許で運転できるスポーティなモデルもラインナップしているのです。それがここで紹介するX350です

ハーレーダビッドソン広報さんのオススメポイント

“普通二輪MT免許”で乗れ、これからモーターサイクルに触れる方や、これまでハーレーダビッドソンに触れる機会がなかった方にも最適。
外観に違わず、上まで回るエンジンとスポーティなペダルポジションで、乗り味は軽快でシティライドにも最適。
1970年代からフラットトラックレースで活躍してきた伝説のマシン“XR750”を彷彿とさせるフラットトラッカースタイルのデザイン。

X350のスタイリング

普通二輪免許で乗れる
気軽さも魅力の一つ

ハーレーダビッドソンと聞けば、バイクを詳しく知らない人でも、腰を深く落としてドカッと座る大型のクルーザーを思い浮かべます。実際、歴代モデルも含めて、ラインナップしてきたのはほとんどがクルーザーです。ただし、これまでにフラットトラックレーサーXR750や、そのXR750をモチーフにしたスポーツスターXR1200といった前後17インチホイールを履いたスポーティなモデルも販売していたのも事実です。

フラットトラックレースはハーレーダビッドソンの本国となるアメリカにおいてメジャーなモータースポーツで、フラットなオーバルコースを豪快にリヤタイヤをスライドさせながら曲がっていくのが見どころにもなっています。そんなレースで活躍するレーサーをハーレーダビッドソンは多数輩出していて、フラットトラックレースはハーレーダビッドソンと切っても切り離せない存在なのです。X350もその流れを汲んだモデルで、ガソリンタンクやテールカウルのカタチがフラットトラックレーサーXR750を彷彿させるものとなっています。

エンジンは最高出力を8,500rpmで発生することから、それなりに高回転域まで回るスポーティなモノだということがわかります。エンジンを支える鋼管で組まれたトラスフレームは、全体的にエッジを効かせた無骨なスタイリングの中にあって、繊細な印象を見る者に与え、このバイクの見た目におけるアクセントにもなっています。

サスペンションはフロントが倒立フォーク、リヤがリンクレスのモノショックという組み合わせで、いずれも減衰力を調整できるようになっています。そんな調整機能が付いているところもスポーティさを追い求めているモデルなんだと感じさせてくれます。またフロントのブレーキが、激しい走りにも耐えられる強力な制動力を望めるダブルディスク仕様になっていることからもスポーツ性能を追い求めている車両であることがわかります。

このようにしっかりと作り込まれているにも関わらず、70万円を切る価格設定、さらに普通二輪免許で乗ることができるところも、ハーレーダビッドソンにとって、さらにバイク業界にとってもチャレンジングなモデルだと言えるでしょう。

ハーレーダビッドソンの歴史をオマージュしながら、まったく新しい形で登場したX350。このバイクがハーレーダビッドソンにとって新しい扉を開けてくれるモデルとなることは間違いなさそうです。