【LSS2025展示車両】HYOSUNG GV125S Bobber

車両インプレ・解説

メーカーイチオシ！バイクセレクション2025

HYOSUNG, 51㏄〜125㏄

クラスを超えた存在感を放つボバースタイルクルーザー

125㏄クラスとは思えない車格が目を引くボバースタイルのクルーザーモデル。そのサイズ感だけでなく125㏄クラスではめずらしいV型2気筒エンジンを採用するなど、メカニズムにも目を見張るものがあります

ヒョースン広報さんのオススメポイント

ボリューム感のあるデザインながら、低いシート高とスリムな車体で足つきが良好。軽快な操作性で安心して乗れるクルーザーモデル。
ブラックアウトデザインとクラシックなボバースタイルが魅力。ノーマルでもカスタムバイクのような存在感があり、街乗りでも映えるおしゃれな一台。
なめらかな加速と鼓動感が心地よいVツインエンジン。街乗りからツーリングまで快適に走りを楽しめる。よりパワフルなGV250Sもラインアップ。

GV125S Bobberのスタイリング

作り手のこだわりを感じる
こったメカニズム

まずはHYOSUNG（ヒョースン）というメーカー名に馴染みがない人もいると思うので、どんなメーカーなのかに触れたいと思います。創業は1978年で、韓国南東部の釜山の近くでスタートしています。その後グローバルなバイクメーカーとして成長を続け、2016年に中国大手二輪メーカーとの合弁会社を設立。それに合わせて生産拠点を中国済南（ジーナン）市の新設工場に移して開発と生産能力を向上。現在の新生HYOSUNGがスタートしました。

以前はフルカウルスポーツモデルを販売していた時期もありますが、現在はメーカーがクルーザーモデルにカテゴリーをしぼり125～300㏄クラスのV型2気筒エンジンを搭載したモデルをラインナップしています。ただし、この先カテゴリーの幅を広げていくとのことなので、その動向から目が離せないメーカーといえるでしょう。

ここからは今回紹介するGV125Sボバーについて。まず目を見張るのが、125㏄ながら水冷のV型2気筒エンジンを搭載していることです。歴史的な背景からクルーザーモデルとV型2気筒エンジンは切っても切り離せない関係にあり、V型2気筒エンジンがクルーザーモデルの王道といえます。ただし、単気筒や並列2気筒エンジンに比べて、パーツ点数が増えたりとコストはかかってしまいます。それゆえ小排気量のクルーザーでV型2気筒エンジンを採用するモデルはあまりありません。そんな中、V型2気筒エンジンを採用していることに、メーカーの強いこだわりと熱い想いを感じずにはいられません。

車格も2,000㎜を超える全長が確保されていて、バイクに詳しい人がその排気量を知ったら、“えっ、このサイズで125㏄なの？”と驚くことでしょう。まさに排気量クラスを超えた車体で、その点において、オーナーの所有感を満たしてくれる1台だといえます。とはいえ、リッターオーバークラスに比べればコンパクトな車体になるので、大型のクルーザーに躊躇していた人には、ちょうどいいサイズ感なのかもしれません。さらに名前にボバーと付いているだけあって、ロー＆ロングボディーにショートフェンダー、無駄をそぎ落としてカスタマイズされたかのような独創的ボバースタイルになっていて、そのあたりの丁寧な作り込みもこの車両の魅力となっています。またバックレストやラック、エンジンガードといったメーカー純正アクセサリーがあって、それらで気軽にオリジナリティを高められるのも見逃せないポイントです。

“もうちょっとパワーがほしい”、“高速道路も走りたい”という向きには、同じ車体に250㏄のエンジンを積んだGV250Sボバー（64万3,500円）があるので、それをチョイスするといいでしょう。