フレーム&エンジンの大改修を行なって登場した2018年モデルのソフテイルファミリー。スペインのバルセロナにおいて、プレス向け国際試乗会が開催された。タンスタ編集部からは、やたぐわぁがファットボブ、ブレイクアウト、ストリートボブ、ヘリテイジクラシックの4台に乗ってきた。
極太タイヤを力でねじ伏せる快感
今回の新型ソフテイルシリーズの試乗会は2日間設定。初日にファットボブ&ストリートボブ、次の日がブレイクアウトとヘリテイジクラシックという構成である。ワザワザ2日に分ける意味は? と思ったが実際に乗ってみてよくわかった。バンク角が少ないブレイクアウトとヘリテイジクラシックが一緒に走ると、先導ペースが上げられないのだ。つまり前項で紹介したファットボブのコーナリング性能を存分にたたき込むための2日間構成なのだと合点がいく。
だが、ブレイクアウトが曲がらないバイクかというと決してそういう意味ではない。たしかに大径21インチのフロントホイール、240㎜の極太タイヤは、他のモデルに比べて真っ直ぐ進もうとするキャラクターが強い。それは確かだ。
だがそんな特性をふまえて、エイヤッと力にまかせて曲げていく楽しさは、他の3台にはない楽しさがある。キャスタートレールなどのディメンションは違うものの、ファットボブと同じポテンシャルを持った新作フレームが与えられているから攻められないワケはない。ただ単純にバンク角が足りずそれ以上速度を上げられないというだけだ。
走っていて気になったのはフロントブレーキだ。ファットボブで先導ライダーにモマレたあとということもあるだろう。ハードブレーキングからのコーナリングなどで、フロントの足まわりが心もとなく感じときがある。ファットボブの倒立フロントフォーク&ダブルディスクに対して、ブレイクアウトはシングルディスクに正立フォークを採用していることがその由来だろう。まぁ、ハーレーダビッドソンでそんな走りをしようとしていること自体がこれまでの概念から逸脱しているのだが、ファットボブでできたことを他のモデルで試してみたくなるのはライダーの性ってものだ。
ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2017年9月29日金曜日
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※記事の内容はNo.187(2017年10月24日)発売当時のものになります