HONDA CBR1000RR SP【サーキット編】

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開発陣に囲まれ違いを研究する

「まだサスペンションの好みとかを言えるほどのライディングスキルがないので、とにかくノーマルに対して挙動の変化がわかるように数値を大きくふってください」

 

セッティングをどう変えたいですか? と、ゾーンプレスで問いかけてくる開発陣に、僕は一生懸命考えて用意したセリフを伝えた。レース経験もなければ、サーキット経験も浅い。そこで“セッティングによって変わる違い”を知ることに専念することにしたのだ。

 

ということでサスペンション減衰特性を可能なかぎり軟らかくしてもらって再発進。相変わらずヒザは擦れるし安定しているのだが、先ほどコーナー出口で感じた首振りが少し目立ったような気がしたので、数週して今度は逆に減衰力特性を思い切り硬めにしてもらい、そこから弱めて好みを探っていく。最終的にはデフォルトより少々固いぐらいのレンジが僕的に走りやすいようだ。

 

加えて、チェンジペダルのタッチの軽さを変えてもらったり、エンジンブレーキに強弱をつけてもらったり。エンジンブレーキは公道ライダー目線としてはもうちょっとだけ効いた方が好みな気もするけど、このあたりはどれが正解なのかは、好みではなくキチンとラップタイムを計ってジャッジした方がいいだろう。

 

これほどセッティング変更をボタン操作ですぐに変えられるということに驚きが隠せない。今回は操作に慣れてないため開発陣に操作してもらったが、操作手順を見るに操作も簡単。キチンと原理と操作が理解できればモノの数秒でマシンから降りることなく、自分一人でセッティングを煮詰めていく作業ができるハズだ。

 

このバイク、完全上級者向けかと思ったが、実はまだ自分の走りが定まってない、僕のような一般ライダーの方が、いろいろ試すことで走りを進化させられて楽しめるのではなかろうか。

 

「ラップはどのくらいで走ってるんです?」と聞かれたが、押しっぱなしにしているらしく(笑)。最高で205㎞/h出せたのと、左右に55・6度バンクさせられていることだけはわかった(笑)。スゴイ時代だ…

 

ブリヂストンさんにタイヤの温度も計ってもらえたが、「コレだけ時間が経ってこの温度なら…」と一応の及第点をもらえた。そこそこ冷やさずに帰ってこれたようだ(笑)

 

CBR1000RRのプレス向けサーキット試乗会を走り切った!

 

いやぁ、スーパースポーツは一握りのライダーに許されたバイクかと思ってたけど、一般ライダーでも十分ライディングを突き詰める楽しさが味わえることがわかったぞ!

 

SPECIFICATIONS※[ ]内はSP、【 】はSP2

全長×全幅×全高
2,065×720×1,125mm
軸間距離
1,405mm
シート高
820mm
車両重量
196[195]【194】kg
エンジン型式・排気量
水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒・999cm3
最高出力
141kW(192ps)/13,000rpm
最大トルク
114N・m(11.6kgf・m)/11,000rpm
【113N・m(11.5kgf・m)/11,000rpm】
タンク容量
16L
価格
201万4,200円[246万2,400円]【302万4,000円】(税込)
メーカー製品ページ

https://www.honda.co.jp/CBR1000RR/

CONTACT

問い合わせ先
Hondaお客様相談センター
電話番号
0120-086819
URL
https://www.honda.co.jp/motor/

※記事の内容はNo.183(2017年6月24日)発売当時のものになります

やたぐわぁ

written by

やたぐわぁ

本名/谷田貝 洋暁。「なるようになるさ」と万事、右から左へと受け流し、悠々自適、お気楽な人生を願うも、世の中はそう甘くない。実際は来る者は拒めず、去る者は追えずの消極的野心家。何事にも楽しみを見いだせるのがウリ(長所なのか? コレ)だが、そのわりに慌てていることが多い。自分自身が怒ることに一番嫌悪感を感じ、人生の大半を笑って過ごすことに成功している、迷える本誌編集長の44歳。

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