KTM New DUKE series

車体、機能ともに大幅進化
もはや別のマシンかもしれない

KTM 390DUKE

2013年の登場以来、ブレーキまわりの見直しやエンジンへのスリッパークラッチなどの導入といったブラッシュアップはあったが、ここまでの大きなテコ入れが行なわれるのは初めてのことである。

 

キャスター角を含めたディメンションを刷新し、ポジションも新たに創出。ついでにサスペンションも進化し、ライドバイワイヤなんて時流の新機能まで追加されている。

 

もはやほぼ別のモデルになってしまったんじゃないか？　そんな気持ちでまたがってみたのだが、デュークはやはりデュークだった。しかも、ものすごくスポーティに、洗練された進化が行なわれている。

 

それこそルーツは同じ霊長類ながら、猿人、原人から、洗練された文化を持つ新人類へと移行したかのような劇的変化だ。

 

先代のエンジンはよく言えばプリミティブ、悪く言えばガサツで荒々しかったレスポンスや吹け上がりが一変。上質な雰囲気をまとって吹け上がるようになった。兄貴分の690デュークが前回のモデルチェンジで同様の進化を遂げたが、その進化をトレースしたようなイメージである。

 

車体も、ものすごく素直なコーナリングを行なうようになった。エンジン同様「ガッ」、「ザッ」というような効果音が似合う雰囲気のキャラクターだったハズだが、効果音から濁点が取れて「シュッ！」とか「スッ」と、意のままに動く車体へと進化している。

 

トップスピードや瞬間的な早さはともかく、乗る人が乗ればコーナリングスピードが格段に上がる、そんな進化をした印象だ。

 

 

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※記事の内容はNo.183（2017年6月24日）発売当時のものになります