Kawasaki Z900RS

特集冬こそ楽しむオートバイ
ノスタルジーに浸る旅 ―群馬県・伊香保温泉―

No.
189
特集冬こそ楽しむオートバイノスタルジーに浸る旅 ―群馬県・伊香保温泉―

この企画に登場しました!

Z1の伝説を知らなくともワクワクする強烈な何かがある!

自分が意識しなくても周りがほっとかない!?

カワサキの名車Z1の再来。そう言われてもピンと来ない人も多いだろう。何しろZ1は1970年代に登場した車両であり、今では超プレミア価格のつく絶版車としての存在のみ。僕自身、Z1のスタイリングを意識したことの重要性や価値を理解できても、往年の名車を知るベテランライダーのように期待感が高いわけではなかった。

 

そう、あくまで新型の4気筒マシンとして走り始めたのだが…、いきなりZ900RSのすごさを目の当たりにしてしまう。走りはじめて2つ目の信号待ち。横断歩道を渡るサラリーマンが目の前を横切っていったかと思うと、くるっと振り返って向かってくる。そして「カッコイイバイクですね」と一言。ビシっと髪型を整えた40代くらいの紳士で、突然の出来事に驚いてしまった。あの人もバイク乗りだろうか。いくら自分が意識しなくても、周りはほっといてくれない、そんなスタイルをまとうネイキッドなのである。

 

Z1のすごさを身をもって思い知らされると、心持ちもすっかり変わってしまった(笑)。走行中に伸びる車両の影を見ては、Z1を思わせる丸型ミラーがはっきりと現れ、あぁなんか特別なバイクに乗っているんだなという満足感に支配される。我ながらまるで単純だが、趣味の乗り物にはそんな要素も必要なんじゃないだろうか。

 

もちろん、そこまで気に入ることができたのは走りの質もいいからにほかならない。とくに発進と停止を繰り返す街中で走るのがとにかく楽しい。Z900をベースとする水冷DOHC4気筒エンジンは低中速重視にふられており、回転数を上げなくてもアクセルを軽く開ければビュンビュン走る。

 

そしてとても軽い。スペック上は215㎏となっているが体感的には200㎏を切るイメージ。温泉街の細い道を走り、Uターンや取りまわしをする機会も多かったがとにかくラクだ。この軽さと瞬発力のあるエンジンの組み合わせが、新開発したという高剛性なトレリスフレームに支えられ、扱いやすく軽快なハンドリングに現れている。

 

レトロなスタイルに似合わずトラクションコントロールやLEDヘッドライト、ETC車載器の装備など、旅での使用もバッチリ。一つ気になったのはマフラー音量が意外と大きく、温泉街のような閑静なところでは気をつかってしまうこと。迫力あるサウンドで気分はいいけどね。

 

950㏄の排気量で4気筒、レトロなネイキッドとなると意外にも競合車は少ない。そしてZ1という唯一無二のDNA。これを知らない世代のライダーでもワクワクした何かを感じられるところが、Z900RSのスゴさだ。

 

スタイリング

 

 

Z900RSのディテール紹介

 

足つき&乗車ポジション

身長183㎝/体重64㎏
足つき性を高めるためにシート先端が絞ってある。ちょっと高くしたいという人には純正オプションで+35㎜アップのシートもある。乗車ポジションは極めて自然ですぐになじむ

 

SPECIFICATIONS※〔〕内はメタリックスパークブラック

全長×全幅×全高
2,100×865×1,150(㎜)
軸間距離
1,470㎜
シート高
800㎜
車両重量
215㎏
エンジン型式・排気量
水冷4ストロークDOHC 4バルブ並列4気筒・948㎤
最高出力
82kW(111 ㎰)8,500rpm
最大トルク
98N・m(10.0kgf・m)/6,500rpm
燃料タンク容量
17ℓ
価格
132万8,400円〔129万6,000円〕(税8%込)
メーカー製品ページ

https://www.kawasaki-motors.com/mc/lineup/z900rs/

CONTACT

問い合わせ先
カワサキモータース ジャパンお客様相談室
電話番号
0120-400819
URL
https://www.kawasaki-motors.com/mc/

※記事の内容はNo.189(2017年12月22日)発売当時のものになります

Z900RSを相棒に温泉街でノスタルジーに浸る旅の様子は本誌をチェック!

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