ホンダ=優等生そんな固定概念をぶっ壊す!
ホンダらしくない高揚感にシビレた!
言葉の綾ではなく、もう名実ともにシビレた。アクセルを開けてみれば、ものすごくエキサイティングなエンジンに仕上がっている。それこそこの車体がなければ乗りにくく感じるんじゃないか? そのくらいの力強さなのだ。
開発者の言葉を借りれば「6000〜8000rpmへの吹け上がりの高揚感にこだわった」とのことだが、その言葉どおり、実にエモーショナルなエンジンに仕上がっている。車体の扱いやすさと相まってコーナリングでアクセルを開けるのがものすごく楽しいのだ。
スロットルバイワイヤを備え、きめ細やかな制御を行なうようになったトラクションコントロールもいい。これまでいろいろな誌面で、「ホンダの市販車に付いているトルクコントロール(ホンダのトラコンの名称)は、スリップ転倒を防ぐ安全装置であって、積極的に走りに活用できる装置じゃない」なんてことを書いてきたが、どうやら認識を改めなければならないようだ(笑)。
このエンジンはエモーショナルがゆえにある回転領域では振動が出る。ワインディングを攻めているときにはまったく気にならないのだが、だらっと高速道路で巡航していると4000回転ぐらいから出始める、ビリビリという振動が発生する。
思わず「何かの間違いかもしれないから別の車両にも乗らせて…」、なんてお願いをしてしまったくらいだ(笑)。もちろん、ハンドルとステップからその程度の振動が出るバイクは世の中にはゴマンとある。ただホンダの作るバイクでそんな振動を感じたことがなかった。ただ考えてみれば、この振動は高揚感を演出するための対価だ。「少々高速巡航時に振動が出たって、ワインディングがおもしろければいいじゃない?」と、いわんばかりのモデルである。品行方正な優等生の豹変ぶりにびっくりしてしまったが、逆にそこにシビれてしまった。
最近のホンダは攻めている。次項で紹介する新型アフリカツイン然り、前号で紹介したニュー・ゴールドウイング然り。ホンダが“万人向けの優等生”のイメージを払拭しようとしているのを強く感じる。そう感じるモデルが増えた。いいじゃないかCB1000R。いいぞホンダ、もっとやれ!
グリップヒーター&ETC標準装備!
ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2018年4月19日木曜日
CB1000Rのディテール紹介
CB1000Rの足つき&乗車ポジション
SPECIFICATIONS
- 全長×全幅×全高
- 2,120×790×1,090㎜
- 軸間距離
- 1,455㎜
- シート高
- 830㎜
- 車両重量
- 212㎏
- エンジン型式・排気量
- 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒・998㎤
- 最高出力
- 107kW(145㎰)/10,500rpm
- 最大トルク
- 104N・m(10.6kgf・m)/8,250rpm
- 燃料タンク容量
- 16ℓ
- 価格
- 163万6,200円(税8%込)
CONTACT
- 問い合わせ先
- Hondaお客様相談センター
- 電話番号
- 0120-086819
- URL
- https://www.honda.co.jp/motor/
※記事の内容はNo.194(2018年5月24日)発売当時のものになります