今年の春登場し、国内でもサインハウスが販売を始めたランブレッタスクーター。49.5㏄、124.7㏄、168.9㏄と3種類のエンジンをほぼ共通の車体に搭載しているが、今回は高速道路も走れる168.9㏄のV200スペシャルをインプレッション!
文:谷田貝洋暁/写真:関野 温
高速道路も快走。168.9㏄の軽二輪ランブレッタ
V200 Special Fixのスタイリング
ようし、高速道路で重点的にイジメちゃおう!
いよいよV200スペシャルに乗ることができる。それだけでもう、ウキウキである。というのも前回試乗したV125スペシャルは原付二種クラス。制限時速30㎞&二段階右折の呪縛こそないが、法律上、高速道路を走ることができない。惜しい、あまりにも惜しい。何度ヘルメットの中でそうつぶやいたことか。これだけしっかりとした剛性感のあるフレームを与えられながら、下道しか走れないなんて…。同時に軽二輪クラスのV200スペシャルへの期待が大きくふくらんだのだ。
そして、コイツでようやく高速走行ができると、はりきって首都高速都心環状線(通称:C1)に駆け上がってみた。この道は正直この手の軽二輪スクーターには酷だ。制限速度こそ低いものの、流れに乗るにはかなりの速度を出さねばならず、高速道路とは思えないタイトなコーナーやアップダウン、路面の凹凸も多々。…ようはV200スペシャルをイジメてやろうと思ったのだ。可愛さ余って憎さ百倍…、というワケではないが、それだけ期待が大きいということだ(笑)。
でもね。そんな意地悪にもめげないランブレッタ。タイトめなコーナーで強めの横Gをかけようが、ギャップや継ぎ目を勢いよく越えようが、剛性感あふれるシャーシが音を上げることはない。思ったとおり、この車体は高速でこそ活きるのだ。
首都高で気分をよくした後はさらに足を伸ばして郊外へ。今度はエンジンの伸びと快適性をチェックしたくなった。出力性能に関しては、168.9㏄ということもあって、めちゃくちゃ速いということはない。それでも80㎞/hまではスパッと加速するし、それ以上はジワジワと伸びる感じでメーター読みで110㎞/hまでは普通に出る。排気量を考えれば十分な性能だろう。その一方で驚いたのはスタビリティの高さだ。高速巡航時にビシッとした安定感があり、この排気量クラスのスクーターにありがちな、不安定感がないのだ。それこそトップスピード付近で巡航しながら、スタンディングしてみたり、クイックな車線変更をしたりしてもまったく不安なところがない。いやぁ、なかなか僕のイジメを正面から受け止めてくれるスクーターはいないのだけど、こいつはちょっと出来が違う。僕のイジメを受け止めてなお、まだまだ余裕すら感じるのだ。
うーむ。オプションとはいえ、前後キャリアが装着されているし、キャンプ道具を積んで、さらなるストレスをかけてみたいところ。案外、前後キャリアに重量が分散できて気持ちよく走れるかもしれない? 新たなるイジメを思いついてニヤニヤが止まらない僕だ。
ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2018年6月26日火曜日
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※記事の内容はNo.196(2018年7月24日)発売当時のものになります