隔月連載このバイクに乗ってみたい!
怒涛のニューモデル特集
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この企画に登場しました!
独自の魅力を追求しゼロから開発されている
すでに国内市場にはMT‐09がリリースされており、非常に好調な売れ行きを見せている。そしてこのたびMT‐07が登場したわけだが、こちらはいったいどんな特徴を持つバイクなのだろうか。
何も知らないと、まず考えてしまうのが“MT‐09の弟分”とか“MT‐09のダウングレード版”といったイメージではないだろうか。エンジンはMT‐09が3気筒で、MT‐07が2気筒。排気量も846ccと689ccという差があるので、何となく“弟分”といったイメージがついてしまうのもうなずけるものがあるが…。そんな先入観でこのバイクを理解してしまってはもったいない。MT‐07はMT‐09と同じ世界観を表現するバイクではあるけれど、このモデルもゼロから徹底的に作り込まれているのだ。
エンジンは完全に白紙の状態から開発されたもので、粘り強いトルク(全域で最大トルクの80%を発生)・リニアなレスポンス・扱いやすいパワーなどを追求。フレームも、軽量・スリム・コンパクトな新フレームだ。車体設計においては、徹底的に“軽さ”が追求されており、179kgという車重を実現している。車体デザインは“クールアーバンスポーツ”がコンセプトで、車体上部は“人とマシンの融合美”、車体下部は“走りの機能美”を表現しているというのもポイントだ。
MTワールドを構成する1台ではあるけれど、MT‐09とはまた違った領域をカバーするMT‐07。迷う楽しみを存分に味わうことにしよう。
DETAIL
“クロスプレーン・コンセプト”が息づく並列2気筒エンジン。日常的に多用する低・中速域でのトルク感やリニアリティが追求され、フィーリング重視のエンジンとなっている
フロントブレーキには高い制動力を誇る対向4ポットキャリパーと放熱性にすぐれるウェーブディスクを採用。強力かつ扱いやすいブレーキ性能が追求されている
個性的なデザインのヘッドライトはマルチリフレクター式。MT‐07の独特なイメージを形成する大きな要素の一つといえるだろう。ウインカーはコンパクトにまとめられている
MT-09と共通の、薄型スイッチボックスを採用している。キルスイッチと兼用の赤いツマミを下にスライドさせるとエンジンスタートする仕組みになっている
前後に分割されたセパレートシート。コンパクトな乗車姿勢を作りやすい設定となっている。比較的フラットな座面で、体重移動なども容易にできる
コンパクトなメーターはフル液晶タイプ。中央部にギヤポジション、右側には速度、左側には残燃料や時刻などが表示され、下方にタコメーターが配置されている
スリムな形状のタンクにはタンクパッドが装着されており、スリムさをより強く印象付ける。容量は13リットルだが、低燃費のため十分な航続距離を確保
テールライトはもちろん、近年の定番であるLEDを採用する。フロントからテール部まで樹脂パーツが連続しているのも印象的で、スリムさと個性を演出している
SPECIFICATIONS※[]のデータはABS
- 全長×全幅×全高
- 2,085×745×1,090mm
- 軸間距離
- 1,400mm
- シート高
- 805mm
- 車両重量
- 179[182]kg
- エンジン型式・排気量
- 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒・689cm3
- 最高出力
- 54kW(73.4ps)/9,000rpm
- 最大トルク
- 68N・m(6.9kgf・m)/6,500rpm
- タンク容量
- 13L
- 価格
- 69万9,840円[74万9,520円]
CONTACT
- 問い合わせ先
- ヤマハ発動機カスタマー コミュニケーション センター
- 電話番号
- 0120-090-819
- URL
- https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/
※記事の内容はNo.148(2014年7月24日)発売当時のものになります
足つきやスタッフのインプレッションなど、より詳しい情報は本誌でチェック!
