特集最新モデルの読み解き方
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ローダウン化がもたらした走行性能と上質な乗り心地
98年にリリースされてから長年の熟成を重ねてきたVTRが、新たな局面を迎えた。今回のポイントは、ローダウンモデルの登場。これを登場させた経緯については、開発者インタビューで語ってもらっているが、ローダウンモデルを作るにあたり取った手法とは、ズバリ、ラジアルタイヤの採用。タイヤを既存のバイアスタイヤ(140/70)から、より扁平率の低いラジアルタイヤ(140/60)に変更。外径の小さいタイヤを履くことでローダウン化を図った。
ただし、単にタイヤを変更しただけでは車体バランスや操安性などがくずれてしまう。そこで、前後サスペンションのリセッティングを行なうことで、走行性能を損なわずに従来のVTRより20mmシート高が低いローダウンモデルを完成させたという。そしてタイプLDの登場に合わせ、スタンダードタイプとハーフカウルモデルのFにもラジアルタイヤを採用。2モデルに合わせたサスセッティングがなされている。
ローダウンありきの開発ではあるが、そこから進化も生まれた。まず、ラジアルタイヤにより、安定感やグリップ感が向上。タイヤ外径が小さくなったことでローレシオ化され、加速がよくなってもいる。さらに、スタンダードとFに関してはタイプLDとのセッティングの違いから、リヤショックがよく動く柔らかい乗り心地になったという。足つき性のよさに加え、乗り心地や走行性能が向上した新型VTR。足つきに不安のあるライダーはもちろん、ビギナーからベテランまで、幅広い層が楽しめる懐の深いモデルに仕上がっていることは間違いない。
DETAIL
SPECIFICATIONS※[]内はType LD、【】内はF
- 全長×全幅×全高
- 2,080×725×1,055[1,045]【1,115】mm
- 軸間距離
- 1,405mm
- シート高
- 755[740]mm
- 車両重量
- 160【163】kg
- エンジン型式・排気量
- 水冷4ストロークDOHC 4バルブ V型2気筒・249cm3
- 最高出力
- 22kW(30ps)/10,500rpm
- 最大トルク
- 22N・m(2.2kgf・m)/8,500rpm
- タンク容量
- 12L
- 価格
- 59万8,320円[60万9,120円]【61万9,920円】
CONTACT
- 問い合わせ先
- Hondaお客様相談センター
- 電話番号
- 0120-086819
- URL
- https://www.honda.co.jp/motor/
※記事の内容はNo.149(2014年8月23日)発売当時のものになります
足つきやバリエーションの比較など、より詳しい情報は本誌でチェック!