昨年、大規模なフレーム刷新を行ない“ニューソフテイルシリーズ”を立ち上げたハーレーダビッドソン。今回紹介するFXDR114は、国内10機種目となる新ソフテイル。ハーレーダビッドソンの生まれ故郷、アメリカのミルウォーキーで行なわれた115周年記念イベントで、青木タカオ氏がFXDR114を走らせてきた。
文:青木タカオ/写真:武田大祐
極太240タイヤを履くドラッグレーサースタイルで登場!
FXDR 114のスタイリング
じっくり見れば見るほど超弩級なことに気付く!
これまでのハーレーとは一線を画すスタイルは、米国本社のあるミルウォーキーで開催された115周年イベントに集まったライダーたちの目を釘付けにしていた。というのも、ドラッグレーサースタイルのハーレーは、これまでも数多くリリースされてきたが、このFXDR114はハーレーらしからぬセパレートハンドルや倒立フォーク、テールエンドを大胆にカットした軽快なテールカウルを備え、シート下にはスポーティな走りを実現するモノショックを隠すというタダ者ならぬ雰囲気を全身から漂わせていたからだ。
そしてなんと言っても目をひくのが、スーパーチャージャーのように大きく張り出したエアインテーク。吸気口にはエレメントがむき出しのままセットされ、その後ろは大容量エアクリーナーボックスとなっている。
豪快にフレッシュエアを取り込み、排気量を114キュービックインチ=1868㏄にまで拡大した超弩級Vツインで混合気を存分に燃焼させ、専用の2 in 1マフラーでエキゾーストを容赦なく吐き出す。まるでNHRA全米ドラッグレース選手権から抜け出してきたかのようなワイルドなパワークルーザーとしているのだ。
それにしても低くて長い。フロントフォークを34度と極端に深く寝かせ、ホイールベースは1735㎜と、ハーレーのラインナップ中でもっともロングになった。リヤには240㎜のワイドタイヤを履き、これはミシュランと共同開発したラジアルタイヤ“スコーチャー11”。耐摩耗性を犠牲にすることなく低温の濡れた路面でも高いグリップを発揮するから、日本のような雨の多い国も考慮しての採用である。
テールセクションも新しさに満ちあふれたものとなった。シートはソロと割り切り、レーシングスタイルの短いシートカウルには保安部品を一切付けていない。このリヤまわりはハーレーのフラットトラックレーサーにも見られる軽快な形状で、ニューフォルムながらハーレーだとすぐに直感でわかる“らしさ”のあるスタイルだ。
また、これまでのハーレーはどのモデルもスイングアームがスチール製で華奢だったが、FXDR114ではアルミ製で高剛性な頼もしいモノが備わっている点も見逃せない。単体では43%の軽量化で、約4.6㎏の重量減。エンドからアームが伸び、ナンバープレートや保安部品をマウントし、リヤビューをスッキリとさせている。
さて、このワイルドでスタイリッシュなパワークルーザーは、いったいどんな乗り味なのか…!?
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※記事の内容はNo.198(2018年9月22日)発売当時のものになります