加速力も旋回性も心地よさも想像以上
意外すぎる! バンク角はロードスターより深い!!
ダッシュは想像以上だ。信号待ちの停止からアクセルを思いっきりワイドオープンさせれば、後輪が一瞬路面をとらえきれず空転してしまう。
アメリカの粗悪なアスファルトのせいだろう。ミルウォーキーエイト114と名付けられたOHV4バルブVツインは、クラッチをつないだ途端に暴力的なビッグトルクを発揮。すぐさま240㎜のワイドタイヤが食いつき直し、みるみるうちに加速する。
最大トルク160Nmのピークに達する3500回転までお構いなく引っ張り上げ、ギヤを上げていくと、もう速度計を見る余裕はない。
なぜゆえにフォワードコントロールなんだろう。もう少しステップが後ろにあれば踏んばりが効くのに。強烈な加速Gは、シート後端の段差に尾てい骨を押し当てて受け止めるしかない。カウルが備わっていれば、もっとスピードを楽しめたはずだが、風圧にもう体が音をあげてしまっている。
そんなアドレナリン全開のドラッグレースごっこはもう辞めにしよう。広大なアメリカの道であっても危険だ。
今度はノンビリとストリートを流す。すると、どうだ。ロングストローク設計の45度Vツインがなんとも心地良い鼓動を感じさせてくれるではないか。エンジンはフレームにラバーマウントを介さずリジッドで積み込まれるから、このダイレクト感が味わえる。
フロントフォークが寝かされ、ロングホイールベースなら直進安定性にすぐれるのは当然だろう。しかし意外に旋回性もなかなか高いから驚く。
コーナーではフロント19インチのハンドリングが軽快でクセがなく、カーブの出口に視線をやり、イン側に荷重をかければスッと車体が寝かし込まれ、車体が簡単に向きを変えていくのだ。
ハーレーが公表するリーンアングルは32.6〜8度で、これはスポーツスターのロードスターより深く、ソフテイルファミリーのなかでもっともよく寝る。
エキパイもバンク角を稼ぐようフレームの底より絶えず上にあり、サイレンサーはトライオーバル形状にしてフルバンクに対応。ドラッグレーサースタイルでまっすぐを痛快に走るが、その反面、コーナーもエキサイティングに楽しめる。見た目だけでなく、走りも従来の枠を大きく超えているのだ。
FXDR 114のディテール
FXDR 114の足つき&乗車ポジション
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SPECIFICATIONS
- 全長×全幅×全高
- 2,425×925×1,085(㎜)
- 軸間距離
- 1,735㎜
- シート高
- 720㎜
- 車両重量
- 303㎏
- エンジン型式・排気量
- 空冷4ストロークOHV 4バルブ V型2気筒・1,868㏄
- 最高出力
- ─
- 最大トルク
- 160N・m(16.3kgf・m)/3,500rpm
- 燃料タンク容量
- 16.7ℓ
- 価格
- 286万2,000円(ビビッドブラック)/290万4,000円(モノトーン)
CONTACT
- 問い合わせ先
- ハーレーダビッドソンジャパン カスタマーサービス
- 電話番号
- 0800-080-8080
- URL
- https://www.harley-davidson.com/jp/ja/
※記事の内容はNo.198(2018年9月22日)発売当時のものになります