扱いにくい、乗りにくい、オフロード初心者が乗るもんじゃない!? そんなイメージのあるモトクロッサー。でもね、最近のモデルは、FI化、セル装備などでそんなこともないみたい!?
文:谷田貝洋暁/写真:関野 温
最近のモトクロッサーはずいぶん乗りやすい
モトクロッサーとは?
文字どおりモトクロス競技をするための専用モデル。モトクロスではフープスと呼ばれる波状の路面を走ったりするために、サスペンションのストロークが大きく取られる一方で、大きなジャンプの着地に耐えるかためのセッティングがほどこされている。また直線区間も短く、全体的な速度域もロードバイクに比べると低いため、低速時の加速重視のピーキーなエンジン特製になっている。
YZF250Fのスタイリング
初めてのコンペモデルがYZF250Fなんて人もOK
モトクロッサーは、フレームやサスペンションの特性も、大きなジャンプに対応するため、固めで乗りにくく感じるもんだ…。それにエンジン特性がピーキーでパワーバンドはものすごく狭いから、初心者は発進すらままならないよ? そう言われた時代もあった。
まぁ、たしかに昨日今日免許を取ったライダーが乗るバイクではないかもしれない。そう感じる部分はある。でもね、一般的なオフ車に乗ったことがあって、林道ツーリングではスタンディングもしてますよ! ってライダーがモトクロスデビューする場合なら進んでオススメできちゃう。それくらい19年モデルのYZ250Fは乗りやすいと感じた。
最近のトレンドとしては、フューエルインジェクションを装備した4ストロークエンジンはずいぶんと穏やかに、扱いやすくなった。ことこのYZ250Fに関して言うなら、今モデルからマップ変更を行なうことで、エンジンのピックアップや吹け上がり具合を変えることができたりもする。つまり点火時期を遅めてエンジンのレスポンスをマイルドにすれば、十分初心者だってこのYZの走りを楽しめる。出荷状態でSTDとややマイルドめの出力マップ設定がプリインストールされており、手元のボタンで切り替えられるようになっている。
確かに足着きに関してはレーシングマシンだけに悪いけど、このモデルからセルスターターを採用したことで、転倒やスタック、エンストからのリカバリーもずいぶんラクになったのだ。
また車体そのものもずいぶん乗りやすくなったように感じる。“最近のトレンドに合わせてサスペンションを大幅に見直し最適化。フレームの剛性もYZ450F同様、全体で15%アップ”…とはプレスリリースに書いてあるものの、走ってみれば車体はしなやかに動いてコーナリングでタイヤのグリップを感じやすくなった印象だ。剛性アップで戦闘力を増したというより、むしろよりしなやかに扱いやすくなることでアクセルを開けやすくなった。前作のYZ250Fよりもセルスターターやリチウムイオンバッテリーの搭載で少々重くはなっているハズなのだが、乗った感じの印象は逆に軽やかなのだ。
このあたりはエンジンの搭載位置を変更したり、エンジンをフレームに固定するプレート(ブラケット)の強度で印象が変わることに秘密がありそうだ。
いずれにせよ、今回のモデルチェンジで敷居が随分と下がったことは間違いない。モトクロスは、125㏄から始めて徐々にステップアップするのがセオリーだとは思うけど、マシンは技量とともにそう買い替えられるものでもない。ならば、いきなりYZ250Fから始めてみるなんてのも十分アリだと思う。
本日は、台風一過のややマディなオフロードビレッジで、タンデムスタイルとアンダー400の合同ロケ。僕のメイン担当は #YZ250F でしたが、いろいろ乗って楽しみました! しっかしYZ250Fは前作比でずいぶん乗りやすくなった印象。#ヤマハ #YAMAHA #ヤマハが美しい #オフロードのヤマハ
ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2018年9月5日水曜日
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※記事の内容はNo.198(2018年9月22日)発売当時のものになります