電動トライアル、その時代がやってくる!?
昨年からトライアル世界選手権では専用のEクラスがスタートしたりと、トライアルの世界にも電動の波がやってきている。そんな電動トライアルマシンに注目!
TY-Eのスタイリング
話題の電動マシンに注目
今年の東京モーターサイクルショーで、突然ヤマハから発表されたマシンに多くの人が驚いた。ベールに包まれたそれが姿を現したとき、きっと誰もがまさかトライアル車、しかも電動だとは思わなかっただろう。日本ではトライアルはまだまだ認知度が低い。だからよけいに電動&トライアルという組み合わせを不思議に思った人も少なくないはずだ。だが、世界的にみれば電動のトライアルマシンを開発しているメーカーは意外と多く、世界選手権では電動のクラスが設置されている。今後、トライアルの世界でも電動が当たり前になってくる時代がやってくる日は近く、注目しておきたいトピックスだ。そこで今回はTY-Eに注目。
このTY-Eで生まれた技術は、さまざまなジャンルの電動バイクに応用できることも多いという。近い未来、新たな魅力を持ったバイクが誕生する可能性もある。
TY-Eのディテール
SPECIFICATIONS
- 全長×全幅×全高
- 2,003mm×830mm×1,130mm
- 軸間距離
- 1,310mm
- 最低地上高
- 350mm
- 車両重量
- 70kg以下
- 原動機種類
- 交流同期電動機
- 駆動用バッテリー種類
- リチウムイオン電池
- クラッチ形式
- 油圧,湿式,多板
- フレーム形式
- CFRPモノコック
世界の電動トライアル
海外ではガスガスやエレクトリックモーションなど、電動トライアルバイクを開発、なかには市販しているメーカーもある。各社バッテリーの持ちやクラッチの採用など仕様は異なるが、トライアル世界選手権にて電動のEクラスが作られるぐらい注目を集めており、一層進化を遂げていくだろう。なお、Eクラスは2017年からスタート。2017年、2018年と2年連続でガスガスがチャンピオンを獲得している。
2018トライアル世界選手権Eクラス
世界ランキング2位獲得
ヤマハはこのTY-Eで今年、トライアル世界選手権Eクラスに参戦した。参戦決定してからレース開催日まで約半年、急ピッチで開発が進められ、開発陣たちとライダーである黒山健一選手は国内のトライアル場にてテストを実施。最初は黒山選手も試行錯誤だったそうだが、レースに臨むまでにいい状態に仕上がった。結果は先月号でもお伝えしたとおり、フランス大会で優勝、ベルギー大会で2位を獲得。世界ランキングは2位と、そのポテンシャルの高さを証明した。
CONTACT
- 問い合わせ先
- ヤマハ発動機カスタマーコミュニケーションセンター
- 電話番号
- 0120-090-819
- URL
- https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/
※記事の内容はNo.198(2018年9月22日)発売当時のものになります