隔月連載「ニッポン大陸」紀行
石川県・奥能登 “さいはて”の地で物思いにふける旅
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この企画に登場しました!
大排気量を活かした、堂々たるクルージング。こんなビッグバイクは、そうそうない
ビギナーにとって、“1100㏄”というのはとてつもなく巨大な排気量に感じることだろう。「乗れるかな…」と尻込みしてしまう人も多いと思うけれど、CB1100に「扱いにくさ」という言葉は無縁。ビッグバイクビギナーも第一印象として「乗りやすい!」と感じることだろう。本編中でも少し触れているけれど、なんたって40〜50km/hあたりの速度域が非常に気持ちいいのだ。ビッグバイクなのに「無理やり低速で走らされている」といった感覚がなく、むしろこのあたりの速度域が得意なんじゃないだろうか?と思うほど快適。決して「スポーツライディングしなきゃ!」と急かされるようなところがないのだ。リッターオーバーのラインナップで考えると、こういう特性のモデルは非常に貴重といえるだろう。
ただ、車体の重量に関してはビギナー要注意!である。CB1100は、マフラー1本出し&5速ミッションのスタンダードモデルと、マフラー2本出し&6速ミッションの“EX”という、2つのラインナップがリリースされているのだが、使用したのはEXの方。EXはマフラー2本出しになっているだけでなく、前後ホイールもワイヤースポークホイールを採用しており、取りまわしたときの「ズシッ!」という重量感はかなりのもの。「できれば、あまり押し歩きはしたくない…」というのが本音だった。
しかし基本的な車体構成としては非常に乗りやすく、初めて乗った人はビッグバイクに対する先入観を打ち砕かれるような衝撃があるだろう。決して過激なバイクではないけれど、それが実は新しい。末永く乗り続けることができる1台であると思う。
エンジンは、空冷並列4気筒。通称「空冷4発」である。現在のラインナップとしてはレアなエンジン型式なので、オーナーの所有感を満たしてくれる
スタンダードの方はキャストホイールなのだが、EXはワイヤースポークホイールを装備する。重量増にはなるけれど、ルックス的にはよく似合っている
燃料タンクは17リットルの容量を確保しており、高速道路を延々と走るような長距離クルージングの場面でも頼もしい。タンクのエンブレムもアピールポイントだ
EXは車体各部でレトロさが追求されていて、シートも質感の高いものが採用されている。タンデムシートの快適性も、スタンダードより向上
迫力のリヤビュー、そしてシンメトリーな美しさが感じられる2本出しマフラー。空冷らしいエンジンフィーリングを感じることができる
メーターの文字盤はEXの専用カラーとなっている。シフトポジション表示や逆算燃費計なども装備され、使い勝手のよさも追求されている
SPECIFICATIONS※[ ]内はABS、【 】内はABS Eパッケージ
- 全長×全幅×全高
- 2,205×835×1,130【1,145】mm
- 軸間距離
- 1,490mm
- シート高
- 785mm
- 車両重量
- 257[259]【260】kg
- エンジン型式・排気量
- 空冷4ストロークDOHC 4バルブ 並列4気筒・1,140cm3
- 最高出力
- 66kW(90ps)/7,500rpm
- 最大トルク
- 91N・m(9.3kgf・m)/5,500rpm
- タンク容量
- 17L
- 価格
- 113万4,000円[118万4,760円]【125万2,800円】
CONTACT
- 問い合わせ先
- ホンダお客様相談センター
- 電話番号
- 0120-086819
- URL
- https://www.honda.co.jp/motor/
※記事の内容はNo.159(2015年6月24日)発売当時のものになります
ツーリングの様子など、より詳しい情報は本誌でチェック!
