BMW広報担当者が語るオススメポイント
BMWモトラッドジャパンの
マーケティングマネージャー
中根知彦さん
-
- 普通二輪免許で乗ることができるBMW
- GSシリーズらしい大きな車格
- ゆったりとしたポジションがラクチン
- 走りが軽快な後傾エンジンを搭載
世界一周を標榜するミドルクラスのGSシリーズ
BMWらしさを感じるミドルクラスのGS
BMWが普通自動二輪免許で乗ることができる排気量のモデルを登場させる。そう聞いたときに素直に驚いた。BMWといえばビッグバイクの代名詞。そのラインナップにエントリーユーザーでも乗りやすいモデルが出るならば、なんとうれしいことか。
そして実際に2017年、ロードモデルのG310Rと、今回紹介する世界中のライダーから圧倒的な支持を受けるGSシリーズの2車種が登場。ビギナーライダーにBMWという選択肢が大きく広がった瞬間だった。
うれしく感じたのは、ミドルクラスとはいえ独自機構を好むBMWらしい工夫がきっちり盛り込まれていたことだ。その機構とは後傾エンジン。普通、エンジンとは、冷却効率などの兼ね合いで後方から混合気の吸気を行ない前方に排気する。またエンジンの形も後方にエアクリーナーボックスやFIシステムなどを収めるため、シリンダーを前傾させるのがセオリーだ。
ところが、この新型エンジンは、まったく逆のレイアウトを採用。前方吸気の後方排気を採用し、シリンダーは後ろに傾いたレイアウトだったのだ。
なぜそんなことをしたのか? 理由は実にBMWらしく、“この方がコーナリングの走りが軽快になる”という、走りの哲学に則った考え方にある。つまり、金属でできた重量物であるエンジンを後傾させることで、少しでもフロントタイヤの軸をエンジン側に近づけて車体をコンパクト化。同時にマスの集中化も達成し、コーナリング時の軽快感を引き出そうというのが、この後傾エンジンを採用した最大の理由だ。
このエンジンレイアウトは、BMWとしては初めて採用する機構であるが、大きく重い大型モデルよりも、軽くコンパクトなミドルクラス車の方が、後傾エンジンによる効果も大きくなることを考えると、このミドルクラスのG310シリーズに初採用することになったことにも合点がいく。走りのために労力を惜しまず改変の努力をするが、決して理に合わないことはしないというところが実にBMWらしい。
車体に関しても、GSシリーズらしい作りこみがなされている。舗装路からフラットダートまで道を選ばず走破するためのフロント19インチホイールに加え、前後とも余裕の180㎜のホイールトラベルを確保したサスペンションをセット。容量11ℓが確保されたタンクのおかげで航続距離は、余裕で300㎞を超える計算になる。
これらのコンポーネントのおかげで、外見的なボリューム感もアップし、G310GSは、ビッグバイクのような風格を得ることになったのだ。
G310GSのディテール
G310GSの足つき&乗車ポジション
SPECIFICATIONS
- 全長×全幅×全高
- 2,075×880×1,230㎜
- 軸間距離
- 1,420㎜
- シート高
- 835㎜
- 車両重量
- 170㎏
- エンジン型式・排気量
- 水冷4ストロークDOHC 4バルブ単気筒・313㎤
- 最高出力
- 25kW(34㎰)/9,500rpm
- 最大トルク
- 28N・m(2.8kgf・m)/7,500rpm
- 燃料タンク容量
- 11ℓ
- 燃費(WMTC)
- 30.3km/ℓ
- 価格
- 68万2,600円(税8%込)
※パール・ホワイト・メタリックは7,500円高
次点の初心者オススメバイク
G310R
61万1,700円〜(税8%込)
G310GS同様の後傾エンジンを採用した、普通自動二輪免許で乗ることができるロードスポーツモデル。「後傾エンジンならではのコーナリングでの軽さを感じるなら、車格が小さく、軽いこのモデルが最適です」
R NINE T PURE
173万6,000円~(税8%込)
「BMWのDNAそのものである空冷ボクサーエンジンを搭載したクラシカルなロードスポーツモデルです」。1,200㏄の大型モデルながら、BMWとしては控えめな価格や足つき性のよさも魅力的
CONTACT
- 問い合わせ先
- BMWカスタマー・インタラクション・センター
- 電話番号
- 0120-269-437
- URL
- https://www.bmw-motorrad.jp
※記事の内容はNo.200(2018年11月24日)発売当時のものになります