いよいよタイヤチェーン装着!未除雪のダートに入り込む
目指すような圧雪路はなかったとはいえ、せっかくビーナスラインまできたのである。タイヤチェーンも取り付けてみねばなるまい。
タイヤチェーンのつけかた
風魔プラス1世田谷店
- 住所
- 東京都世田谷区上馬2-15-1
- 電話番号
- 03-3487-5455
接地面が大きいタイヤは非圧雪路では不利!?(当たり前だ!)
無事装着も完了、そこで主線から伸びる除雪がされてない林道風の小道にナイケンと入り込んでみたのだが…。正直、これは荷が重い。
前2輪のおかげで、フロントはしっかり路面を捉えている感覚はあるのだが、リヤがどうにも空転してしまうのである。どうやら190サイズのリヤタイヤが太すぎて雪の上に乗ってしまうようなのだ。途中からトラクションコントロールを切って、雪煙を吹き上げながら進んでみるも数mで敗退。やっぱり263㎏の車体は大きく重く、Uターンにも一苦労。
やっとこさっとこ雪原からナイケンを押し出してみると、リヤタイヤのチェーンを固定するスプリング式のバンドが見事に伸びて外れてしまっている。ナイケンの強烈なパワーで、バンドが伸びてしまったようなのだ。でもね、そこは蛇の道は蛇。ミズノチェーンさんから、ナイケンへの装着や走行実績がないという情報をもらったときに、こんなこともあろうかと次の手も用意してある。万能固定具のプラスチック製タイラップをホームセンターで買ってきた。しかも50㎝の特大サイズ。
え? ばかに用意がいいじゃないかって? そりゃそうである。あえて危険を冒そうというのだから、僕だってそれなりに頭を使う。だって、圧雪路をガンガン走った先で同じことが起きたらどうなるだろう? チェーンなしではたして帰ってこれるのか? チャレンジとは、いかに起こりうるリスクを事前に予想し、手を打ったり、回避するかのゲームである。想像力とちょっと勇気が、チャレンジの成功率を高めるのだ。
とはいえそんなチャレンジも圧雪路がなくてはどうにも格好がつかないのも確か。「え? バイクで来たんですか?」と呆れる宿のご主人に、周辺の道路状況を聞き探る。どうやら近年稀に見る積雪の少なさらしく、周辺の主要道も小道も昼間は乾いてしまうくらいに雪がないそうだ。
やっぱり圧雪路を探すしかない!!
「さらに北へ向かおうか?」。ツーリングマップルを見ながら明日の行き先を考える。一度諏訪へ戻って北上し中央自動車道路経由で白馬あたりのスキー場を目指すか? それとも東側の佐久平へ降りて、上信越自動車道路でさらに北の戸隠、妙高へと進むべきか? なにせ、ちょろっと凍結区間と短い圧雪路を走ったくらいでは、ナイケンの実力が測れていない。もう少し走れば、まだまだナイケンと仲よくなれそうな予感もある。そして何より、この底なしの安定感をほこるナイケンの“底”を体で感じてみたいではないか!?
明日、朝一でそれぞれのスキー場に道路状況を聞いてみることにしよう。
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※記事の内容はNo.203(2019年2月23日)発売当時のものになります