
文:岩崎雅考/写真:武田大祐
時代を乗り越える質実剛健さが頼もしい
LOW RIDERのスタイリング
エンジンフィールが心地よさを演出する
いわゆるハーレーらしいハーレーである。近年ハーレーもさまざまな方向性をもって発展しているけれど、昔ながらのザ・ハーレーというスタイリングを前面に押し出しているのが、このローライダーなのだ。
またがって最初に感じるのは、ポジションの特異性。まるで深いイスに腰かけたような状態になるので、ライディングするのは難しいのかもと最初は思ったのだが、実際に走り出すと意外とマシンをコントロールしやすい。“タイトなUターンなんかは苦手かな?”と思いきや、足がベタ着きで、またがったまま足を使った方向転換がラクラクできる。さらに慣れてくると、長距離を走るのに意外といいかもと思えてきた。それくらい気負わず乗ることのできるポジションなのだ。
エンジン排気量が1745㏄もあるので、“扱いにくいのでは?”と思いきや、スロットルをガバッと開けない限りは、いたってマイルドな印象だ。ただ、マイルドといっても走行性能の話で、その独特なエンジンフィーリングはガンガンと乗り手を刺激してくれる。いわゆるハーレーらしいドコドコ感が心地よくて、スピードを出すことなく楽しめるバイクだといえる。とはいえ、スロットルを勢いよく開ければ、パワフルな加速を見せてくれ、それはそれで楽しい。
フィーリングとともに、この車両の魅力となっているのが、その質感だといえる。独自開発したパーツで構成された車体は、まさに“鉄馬”と呼ぶにふさわしい重厚感で、そのエンジンからの鼓動とともにライダーの所有欲を満たしてくれるのだ。
LOW RIDERのディテール
LOW RIDERの足つき&乗車ポジション

両足を下ろすとカカトまでベタ着きなうえヒザにもかなりの余裕がある。ミドルコントロールのステップにより、ちょこんと座ったような独特なポジションを作り出す
SPECIFICATIONS
- 全長×全幅×全高
- 2,355×─×─(㎜)
- 軸間距離
- 1,630㎜
- シート高
- 690㎜
- 車両重量
- 300㎏
- エンジン型式・排気量
- 空冷4ストロークOHV 4バルブ V型2気筒・1,745㎤
- 最高出力
- ─
- 最大トルク
- 145N・m(14.7kgf・m)/3,000rpm
- 燃料タンク容量
- 18.9ℓ
- 燃費(WMTC)
- ─
- タイヤサイズ
- 110/90-19(F)・180/70-16(R)
- 価格
- 201万2,900円〜(ビビッドブラックのみ)、205万4,900円〜
CONTACT
- 問い合わせ先
- ハーレーダビッドソンジャパン カスタマーサービス
- 電話番号
- 0800-080-8080
- URL
- https://www.harley-davidson.com/jp/ja/
※記事の内容はNo.206(2019年5月24日)発売当時のものになります