文:岩崎雅考/写真:武田大祐
駆動系による独特の乗り味を堪能できる作り込み
BOBBER SPORTのスタイリング
ルックスから見て取れる質感の高さが魅力
いかにも“内燃機が爆発して動いてます”と感じさせてくれるエンジンからのドコドコしたフィーリングは、アイドリング時からライダーの気分を高ぶらせてくれる。加速時なんかは数値以上にトルクフルな印象を与えてくれるので、そういった点ではかなり刺激的な車両といえるだろう。
シャフトドライブならではのスロットルを開けた際の車体横方向へのフレがあり、その特性を知らない人が初めて乗ったらけっこうおどろくかもしれない。ただし、走り出してそのフィーリングに慣れてくればとくに気になることもない。逆にこの走り出す際のフィーリングがこのモデルならではの魅力といってもいいだろう。
太めのフロントタイヤを履いているため、コーナーなどで車体を倒しこむ際にクセがあるのかと思いきや、気になるようなフィーリングもなく、普通に走る分には乗り手の意思どおりの動きを見せてくれる。ブレーキは効き具合がわかりやすいので扱いやすいブレーキといえるだろう。
そういった点では、ライディングでは独特のエンジンレイアウトとドライブ機構によるフィーリングを楽しむことに集中できるのだ。
スポーツならではの魅力を挙げるなら、そのライディングポジションと車体の作り込みである。アルミ製のフロントフェアリングにアルミ製サイドカバー、アルミ製スリップオンサイレンサーを採用することで、樹脂パーツにはない質感が見る者に伝わってくるのだ。まさに素材から雰囲気の演出をしている作り手の強いこだわりを感じられるマシンなのだ。
BOBBER SPORTのディテール
BOBBER SPORTの足つき&乗車ポジション
SPECIFICATIONS
- 全長×全幅×全高
- 2,185×840×1,160(㎜)
- 軸間距離
- 1,465㎜
- シート高
- 785㎜
- 車両重量
- 210㎏
- エンジン型式・排気量
- 空冷4ストロークOHV 2バルブ V型2気筒・853㎤
- 最高出力
- 40.44kW(55㎰)/6,250rpm
- 最大トルク
- 62N・m(6.3kgf・m)/3,000rpm
- 燃料タンク容量
- 15ℓ
- 燃費(WMTC)
- ─
- タイヤサイズ
- 130/90-16(F)・150/80-16(R)
- 価格
- 131万7,600円
※記事の内容はNo.206(2019年5月24日)発売当時のものになります