125cc~200ccエンジンを搭載するモデルは、日本国内ではマイナーな排気量だが、世界的に見ると盛り上がりを見せている。空冷154ccエンジンを搭載するスズキ・ジクサーが本格的に日本市場に投入! その魅力を紹介しよう!!
気軽に乗り回せる車体サイズがGOOD
スズキのスポーツモデルである“GSX‐R”シリーズは、アメリカで“ジクサー”の名で親しまれている。そのジクサーの名が与えられ、インド市場に向けて放たれたのが、ここで紹介するマシンだ。登場したのは2014年のこと。それまでインド市場には、ストリートファイター風ネイキッドモデルは存在せず、またその名のとおりスポーツも楽しめるパフォーマンスも持ち合わせたことによって、インド・バイク・オブ・ジ・イヤーで13部門を獲得したほどだ。そしてスズキが本格的に日本国内で販売をスタートさせた。
このジクサーに搭載されるエンジンは空冷OHC154ccで、日本の免許区分では軽二輪クラスにあたる。人によっては“中途半端な排気量”と思うかもしれない。しかし、現在バイクブームが盛り上がっているインドや東南アジアでは150cc〜200ccがメジャーな排気量。それら地域のライダーの心をつかむためにしっかりと作り込まれているのだ。
ジクサーもその流れをしっかりとくんでいる。冷却方式に空冷を採用しているが、内部のフリクションロスの低減を追求しつつ、すぐれた出力フィーリングと燃費性能の両立をねらう。また日本国内にあたって平成28年国内排出規制(ユーロ4相当)もしっかりとクリアさせている。余談ではあるが、2014年にインドで登場したときは吸気システムにキャブレターを採用していたが、日本仕様はフューエルインジェクションとなる。
車体もスポーツ走行を意識した作り込みがなされている。必要な剛性を確保しつつ、できる限り軽量であることを意識したフレームに、フロントフォークには250ccクラスにも採用されるサイズのインナーチューブ径φ41mmの正立フォークを、リヤにはモノショックを組み合わせる。ブレーキも前後ディスクブレーキだ(ここも余談だが、登場当初はリヤにドラムブレーキを採用していた)。さらにフロントタイヤはバイアスであるものの、リヤにはラジアルタイヤをセット。
排気量こそ軽二輪クラス上限には100ccほど少ないが、本格的な装備が与えられているのだ。そのうえでズバリ魅力なのが“価格”だ。高速道路にも乗れる排気量でありながら、いわゆる原付二種のミッションモデルと大きく変わらない30万円台前半。免許を取ったビギナー、とくに10代〜20代前半のライダーには練習用にもオススメ! もちろんリターンライダーが勘を取り戻すのに選んでもいいだろう。また技術が上がれば、マシンの潜在能力を扱い切るという楽しみ方もできるのも魅力だ。
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※記事の内容はNo.179(2017年2月24日)発売当時のものになります