HONDA CRF250RALLYのディテール紹介!
ダカールレーサーCRF450ラリーと、同じ面形状のまま移植されたフロントスクリーン。“L”比で60km/hくらいから空気の流れが変わるのがわかる
フロントスクリーンのアクリル面がくりぬかれヘッドライトのハウジングがはまっている。ちょっとオフロード走行後の掃除が面倒そうだが、いいのだカッコよければ
ヘッドライド、ウインカーなどはLED化されており、テールライトのみ従来の電球を採用している。残念ながらCBR250RRのような強烈な明るさはない
バーグラフ式のタコメーターに燃料計、時計、オド×ツイントリップと機能は十分。ちなみに燃料計の一番下のバーが点滅した時点で燃料の残りは約1.6ℓ
メーター上のステーはハンドルと同じφ22mmで、携帯電話やGPSのホルダーを装着できる。実際携帯電話を付けて走ってみたが視線移動が少なくて非常に見やすい印象だった
ラリータワーの全。ステーはメインフレームのネック部分にフレームマウントされている。ステーの上部左側にはオプションのアクセサリーソケットを取り付けるベースがある
タンク容量は10.1ℓ(リザーブ1.6ℓ)。満タンから下道通勤すると250kmすぎで燃料計が点滅しだし、300.6kmで完全にガス欠した。そのときの燃費は29.4km/ℓだった
ラリーらしいスタイリングを作り出すサイドカウルからタンクへとつながるライン。10ℓを確保した燃料タンクのデザイン的なおさまりも自然だ
燃料キャップはヒンジ式で給油時のつかいがってもいい。タンク上面は大容量化のためにかなりハンドルとのクリアランスが近くなっている。ハンドルにクランプ類を取り付ける場合には接触に注意
標準装備のハンドガードには空気抵抗軽減のためのスリットが設けられている。30〜40km/hあたりの低速走行時の軽快感を考慮したというが、これもダカールラリーマシンからフィードバックした技術だという
左スイッチボックス。ハザード、ライト上下切り替え、ホーン、ウインカーのボタンを装備
アクセル側の右スイッチボックス。キルスイッチとセルスターターボタンを装備している
全幅900㎜とかなり幅広に設定されたハンドル。ハンドルはアルミではなくスチール製で太さはΦ22mm
倒立フォーク、ラリーターワー装備とコンポーネントだけみると、ハンドル切れ角は少なそうだが、実はその逆。最小回転半径は2.3mと小さく、実際にはかなりハンドルも切れる印象だ。狭い林道でも特別不都合は感じない
チェンジペダルは尖端部分に可倒式を採用。CRF250Lと共通のステップもホンダにしては大きめでスタンディング時の快適性とコントロール性がいい
右側のブレーキペダル側。ブレーキペダルは少々コストカット感が否めないが、まぁ、リプレイスパーツでなんとでもなる部分だ
タンデムステップは、CRF250Lと同じタイプで、シートフレームに直付けの可倒式
右タンデムステップ。収納すると、シートフレームに固定され、カウルの面よりも入り込む
CRF250Lよりも足が長くなったぶん、サイドスタンドも長め。サスセッティングが柔らかいためフル積載時には駐輪時の転倒に注意したい
他の灯火器類にLEDを採用するも、テールライトのみ電球を採用している。マッドガードは大きく非常に実用的
騒音規制の実質的な緩和に対応し、それまでのCRF250L比でパワーアップや低速域のトルク特性の最適化された。エキゾーストパイプ径を太くし、サイレンサーはスリムでコンパクトになった
ラリースタイルを作り出す、サイドカウル。本物のラリーレーサーはガソリンや非常用の飲料水が収まる部分であるが、CRF250ラリーは純然たるカバーとなっている
ラジエターのリザーバータンクのレベルの確認窓がサイドカウル上部に設置。前方のスリットは風抜き穴になっている
アンダーガードとサイドカウルは樹脂製。ガッツリダートを走るなら、飛び石などを考慮してアンダーガードはアルミ製にしておきたいところだ
スタンディングでもコントロールがしやすいフラットなシートを採用しながらも、座面をワイド化したことで、オフロードバイクとしては長時間走行してもオシリが痛くなりにくい
前部の荷かけフック兼ボルト2本を抜くと、シートが取り外せる。といっても内部にスペースはなく、書類のみでETCの設置もかなり難しそうだ
サイレンサーの反対側のスペースは施錠も可能な小物入れになっている。車載工具、書類のほか、フロントのスペアチューブぐらいなら収まる容量でなかなか便利。ETC車載器もここに収めることになるだろう
普段使いにも便利なヘルメットホルダーと、大きなキャンプ道具も積みやすい頑丈な荷かけフックを装備。実際キャンプ道具を積んで走ってみたが意外な走りやすさに驚いた
フロントアクスルシャフトが従来モデルのCRF250L比で、2mmアップの17mmになり、構造も中空化。アクスルの嵌合幅も20mmから22mmになっている。ちなみにフロントホイールの脱着には14㎜の六角レンチが必要となる
フロントフォークのサスペンションストロークは250㎜と、CRF250Lと同じものの、30㎜アウターが延長されるとともに、減衰力もかなり低く設定され、大きくよく動く印象を受ける
リヤのサスペンションユニット、リンクまわりを見直し、“L”比で+25㎜、265㎜のストロークが確保し、懐の深いしなやかな足まわりにセッティングされている
スイングアームは、CRF250L同様アルミ製を採用している。チェーンサイズは520で、リヤのスプロケットは40T、フロントが14丁
タイヤは、IRCのトレールGP。サイズはフロントが3.00-21-51で、リヤが120/80-18
ABS仕様はメーター脇のボタン長押しでリヤのABS介入の解除が可能。メーターにはABS解除の警告ランプが点灯する
ABS仕様はリヤのみキャンセルも可能。一部のADVにあるようなオフロード専用のABSというワケではなく、オンからオフまでつかえる万能なセッティング
フロントブレーキには、重量増を鑑み、CRF250Lよりも強力な大径296mmのウェーブディスクを、フローティングマウントでセット。モタードモデルのCRF250Mと同じコンポーネントだ
HONDA CRF250RALLYの足つきとスペックをチェック
※記事の内容はNo.180(2017年3月24日)発売当時のものになります