人気のニンジャ1000が満を持してモデルチェンジ。トラクションコントロールのブラッシュアップに、なんと時流のボッシュ製IMU(慣性計測センサー)を採用。その車体には、アグレッシブさと、ツアラーとしての扱いやすさが共存することになったのだ…
文:谷田貝洋暁/写真:武田大祐
慣性計測センサーの搭載で、アグレッシブかつ快適に!?
スタイリング変更やLEDの採用、パニアケースステーの標準装備化などなど変更点はいくつもあるが、やはり目玉は慣性計測センサー(IMU)の搭載である。最近よく聞くこのIMUとは何モノか? わかりやすく言えば、携帯電話の縦横の画面を切り換えるセンサーのオバケと思って間違いない。前後、左右、上下の3方向への傾きと、それぞれの回転方向の動きを同時に感知。つまりバイクがどんなスピードで、どのくらいの角度で寝て走っているのかをリアルタイム(正確には5/1000秒)で把握。その情報に合わせたトラクションコントロールやABSの介入を行なっている。
で、実際に走ってみるとどうか? いやね、ほんとにラクなんです。普通、リッタークラスのスポーツバイクでコーナリングするともなれば、有り余るパワーをコントロールするのに、アクセルワークにスゴく気をつかう。だけど、この最新の電子制御のおかげで、新型はタイトなコーナーだろうが、パニアケース付きだろうが、アクセルをグイグイ開けていけるのだ。
ひと昔前まで“刺激”と“快適”という要素はバイクの中で相容れないモノであった。刺激的なバイクは集中して乗る分には楽しい反面、だらっと走れない。一方、旅で疲れない工夫がされた快適なバイクは疲れにくい反面、刺激に欠ける…というワケだ。
ところが最近の電子制御技術のおかげで、この2つの相容れない要素が1台のバイクの中でバランスできてしまう。新型のニンジャ1000は、まさにそんなマシンの最右翼にいる。
KAWASAKI NINJA1000ABSのディテール紹介
乗車ポジション&足つき
SPECIFICATIONS
- 全長×全幅×全高
- 2,100×790×1,185(ハイポジション時:1,235)mm
- 軸間距離
- 1,440mm
- シート高
- 815mm
- 車両重量
- 235kg
- エンジン型式・排気量
- 水冷4ストロークDOHC 4バルブ並列4気筒・1,043cm3
- 最高出力
- 104kW(141ps)/10,000rpm
- 最大トルク
- 111N・m(11.3kgf・m)/7,300rpm
- タンク容量
- 19L
- 価格
- 127万4,400円(税8%込)
メーカー製品ページ
https://www.kawasaki-motors.com/mc/lineup/ninja1000/
CONTACT
- 問い合わせ先
- カワサキモータース ジャパンお客様相談室
- 電話番号
- 0120-400819
- URL
- https://www.kawasaki-motors.com/mc/
※記事の内容はNo.182(2017年5月24日)発売当時のものになります