

ホンダのCBRに続いて、スズキのGSX-R1000R ABSもリニューアル。しかも、GSX-Rシリーズとしてはなんと19年ぶりの国内モデルとしての登場である。メーカー保証にキチンとしたパーツ供給態勢などなど、これはユーザーにとってうれしいニュースだ。
文:谷田貝洋暁/写真:楠堂 亜希
エンジン搭載位置を大幅変更!すべては旋回性向上のため
NEWフレーム
いかにスイングアームを長くしてリヤタイヤの挙動をつかみやすくするか? いかにエンジンの前後長を短くしてフロントの接地感を上げるか? を考え、エンジンのシリンダーの傾きを6。起こし前後長を20㎜短縮。結果として前モデル比でスイングアームが35㎜も長くできたという。軸間距離は、前作が1,405㎜で新型が1,420㎜と、15㎜長くなっている。

NEWエンジン
ライバルに差をつけるべく、GSX-R史上もっともパワフルな197㎰という最高出力を引っさげて登場した水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒・999㏄のニューエンジン。その高回転域でのパワーと、中低速回転域の豊かなパワーを両立するために、MotoGPの技術が惜しみなく投入されている。とくに新採用の可変バルブタイミングシステムであるSR-VVTは、MotoGPマシンにおいては10年以上も前から採用されていたという。
約1万回転以上になると、吸気側のカムシャフトが低回転重視の開閉タイミングから、高回転重視の開閉タイミングに切り替わる。吸気用のカムシャフトで最大4度の変化が起きるそうだが、12個のボールベアリングと遠心力を使用してエンジンの回転に合わせて無段階で調整が行なわれるため、その切り替わりは極めて自然。MotoGPライダーすらこの変化に10年以上気付かなかったという
※写真の半透明のプラスチックパーツはダミーです
ライバル同様、GSX-Rに慣性計測センサーが搭載され、0.004秒ごとに車体の状態を検出し、制御を行なう。採用したIMUのメーカーは秘密とのことだが、6軸IMUとしたことで、直線だけでなくコーナリング中のトラクションコントロールやABSの姿勢制御の精度が格段に向上させる
スタイリング
8年ぶりにモデルチェンジしたGSX-R1000をサーキットで体感
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※記事の内容はNo.185(2017年8月24日)発売当時のものになります