タンデムスタイルの最新号が発売しました。今回の特集テーマは“バイク遊び術”。ツーリングはもちろん、バイクに乗らなくてもバイクが楽しめちゃう方法が満載で、タンスタらしいおバカな内容がたくさん盛り込んであります。ぜひ読んで笑ってやってください!
ボクが考えるバイク遊びというと、王道だけどやっぱりツーリングが一番に思い浮かぶ。ソロがほとんどで、学生時代にはバイトの長期休暇を取っていろんな場所をめぐった。当時のツーリングスタイルは目的地もルートもなんとなく決めて走り出し、気になるところがあったら立ち寄るといった感じ。時間も泊まる場所も行きあたりばったりでまったく計画性はなかったけど、逆にそれが「バイク旅してるぜっ」って雰囲気が感じられて好きだった。
普段は宿も食事もできるだけ節制し、使うときにゴージャスに使うのが自分流。今こうやってバイク雑誌の編集という仕事にたずさわりたくさんの知識が身に付いてからそのころのことを思い返してみると、よくあんなことしていたなと思わず赤面してしまうことが多い。その代表が野宿で、日が落ちると公園や橋の下など寝床になりそうなところを探して走り回り、一時は野宿に慣れすぎてしまったため隠れずに公園のど真ん中で寝ていたら、警察に起こされたこともあった(笑)。今でもそのクセは抜けてなくて、通勤途中や撮影で走っているときにもいい場所を見付けると「お、ここは寝るのに快適そうだ」とか考えてしまう。
旅先での出逢いもツーリングの楽しみの一つ。他のライダーや出逢う人と積極的にコミュニケーションを取るのもいいけど、偶発的なことをキッカケにつながった関係はドラマが生まれ、さらに思い出深くなると思う。何年も前、旅先で事故を起こしてしまったときに、現場のすぐ近くがガソリンスタンドで、そこのスタッフの人がすぐに駆けつけバイクを引き起こしてくれたり病院に連れていってもらったりボクのために奔走してくれたことがあった。翌年にそのときのお礼を言いに行ったのだけど、本来ならイヤな思い出の場所なはずなのに、逆にこれからも訪れたいと思うのだった。これも人との出会いのおかげなのだと思う。
バイク旅って道一つ聞くのでもなぜかドラマチックになるんだよね。これから夏を迎えて本格的なツーリングシーズンが始まるわけだけど、今年もそんな出会いやドラマが待っているのだろうか。今からとても楽しみだ。みなさん、夏の予定はもう決まりましたか?