いや〜、久しぶりに歩いた。10kmほどテクテクと。iPhoneの経路検索で所要時間が1時間55分だったのを、1時間40分で歩ききったことで、まだ人並みに体力があるとわかったのはうれしかったけど…。靴底の硬いライディングブーツで歩いたこともあり、翌日足首やヒザといった関節が痛くなったのは誤算だった。クッション性のあるスニーカーだったら痛くならなかったのか、それとも歳相応の反応だったのか気になるところではある。もちろん、好きこのんでライディングシューズを履いて歩いたわけじゃあない。移動に使っていた愛車スズキ・RMX250Sが取材の帰り道にプラグがかぶって止まってしまったのだ。運よくその日は、近くで取材していた同僚がクルマでピックアップしてくれたので、ボク自身は帰社することができた。ただし、翌日車両を引き上げるにあたって、編集部が所有するトランポが空いてなかったので、新しいプラグを持っていって自走で帰ることにしたのである(予備のプラグぐらい持っていけよ!というツッコミはいっさい受け付けません! もっともだと思うから…)。止まった場所は茨城県の県道41号線沿い、つくば市と桜川市の市境付近。そこから10kmほど離れた関東鉄道常総線の騰波ノ江(とばのえ)がもっとも近い駅だった。電車のなかでは駅からタクシーでいいやと思っていたんだけど、いざ駅に着いてみると客待ちのタクシーはおらず、“まぁ2時間弱なら最悪…”と10kmの道のりを歩き始めたというわけ。もちろん歩き始めた時点では、最後まで歩ききるつもりはなく、途中でタクシーを拾えばいいやと思っていた。ところが、1台のタクシーとすらすれ違うこともなく目的地に着いてしまったというのがことの顛末である。
東京都内、とくに編集部のある港区で生活していると、24時間どんな時間でもタクシーがつかまらないなんてことはない。そんな環境になれてしまうと、たとえ交通量の少ないところだってタクシー1台くらいつかまるでしょ、と思ってしまうわけ。恐ろしいことだよね。ただ今回のことで、あらためて東京の都心部が異常な場所だって気付かされた。このコラム、午前2時ごろ書いているんだけど、今からでもタクシーワンメーターで、朝方まで営業しているクラブ(踊る方のヤツね)に行けちゃうんだもの。うーん、こんなこと書いてたら、クラブに行きたくなってきたぞ…。そう、歩かされたことでもう一つ、そんな異常な東京都心部がボクは好きなんだってこともよーくわかったね。