「電動自転車いらない?」
知人にそう言われて、じゃあせっかくだからいただきますと、中古を譲り受けた。受け取ったのが雨の日だったので、“電動”という言葉の響きでとりあえず家の中に入れなきゃという気持ちになり、玄関に押し込んだ。その後、カバーなど購入して外に出す準備も整ったのだが、なんとなく出すタイミングに迷い、結局今でも玄関口は自転車の分だけ狭くなっている。
それはまぁいいのだが、問題はいつ乗るかである。家には普通の自転車とバイクと車がある。ちょっとそこまで、というときには自転車を使っていたので、これを電動自転車に乗り換えればいいかなと思うが、気分的にそう単純にはいかなかった。たとえば乗っていった先で駐輪するとして、その電動自転車から離れる間の不安材料(たとえば盗難)が、普通の自転車よりも大きい。しかも今は玄関に入れてあるので出し入れに時間がかかるし、“電動”というからには使う前に充電もしなくてはいけない。そのためパッと乗って行く急な用事にはどうしても普通の自転車か自分の足でダッシュ、ということになってしまう。それより遠いところは電動よりも車のほうが便利だし…。せっかくもらったのに、なんだか宝の持ち腐れ状態で申し訳ないかぎりである。
実はバイクにもあまり乗れていないのだが、バイクは私の中では足代わりというよりは娯楽やリフレッシュの位置づけでおさまっているので、たとえ乗れなくても維持することは苦にはならない。しかし電動自転車は今後どう乗っていこうか…というのが最近の悩みどころである。まずは玄関から出してみたら、使い勝手のハードルは少し低くなるのかな…?