いまさらながら、恐るべし100円ワールド

世の中で100円ショップなるものが大流行した90年代。何度か利用してみたものの、そのころは粗悪品も多く、「結局、安かろう、悪かろうで、安物買いの銭失いなんだな」なんて偏見から、最近までほとんど利用することがなかった。ところがである。冬休みの海外渡航を前に、なくしても気にならず、現地での交渉などにも使えそうなアイテムを探そうと、100円ショップに行ってみた。

昔の記憶では、文房具と料理用品ぐらいしか置いていなかった記憶があったのだが、最近の100円ショップは、文房具と料理用品はもちろん、園芸用品、防災用品、電気小物などなど用品も充実。ちょっとしたホームセンターのようで楽しい、楽しい。実際手にとってみても昔とは印象が違い、それなりのクオリティを備えており、意外に使えそうなモノが多いのだ。グルっとひととおり見てみれば、ゴムネット、ショックコード、チャック付きビニール袋、ネオプレーン製巾着などなど、ツーリングやキャンプ用品など、バイクライフの便利&小技アイテムになりそうなモノもある。

ただ一番僕を驚かせたのは、メイドインジャパンが意外と多いことだ。この手の商品は人件費の安い海外で、とにかく過酷な労働条件下で大量に作るという、かなり勝手なイメージを持っていたのだが、どうやら最近はそういうものでもないらしい。しかも、それでもすべてが100円というのだから、「これで利益が本当に出るのか?」、とさらに疑問がわいて来る。消費者としてはモノが安いにこしたことはないのだが、あまりにすごすぎて「こんなことしていて大丈夫なのだろうか? どこかで誰かが泣いているんじゃないだろうか?」などと逆に心配してしまうのだ。

結局、店では10点近くのアイテムを購入。今さらながらだけど、こりゃあ、ホームセンター同様日ごろから見回っておく必要がありそうだ。うーん、やっぱり食わず嫌いはよくないね。もっと、視野を広く持って生きないとな!

やたぐわぁ

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やたぐわぁ

本名/谷田貝 洋暁。「なるようになるさ」と万事、右から左へと受け流し、悠々自適、お気楽な人生を願うも、世の中はそう甘くない。実際は来る者は拒めず、去る者は追えずの消極的野心家。何事にも楽しみを見いだせるのがウリ(長所なのか? コレ)だが、そのわりに慌てていることが多い。自分自身が怒ることに一番嫌悪感を感じ、人生の大半を笑って過ごすことに成功している、迷える本誌編集長の44歳。

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