各地でマラソン大会が多く開催される季節である。私のまわりでも、東京マラソンに出るだの当たっちゃっただのと騒いでいて、そもそも自らマラソンの類に応募するなんてことはありえない自分としては「ふ〜ん」「へ〜え」とただただ感心するばかりである。しかし話を聞いていて興味深かったのが、スポーツにたけている人なら誰でもマラソンは得意だろうと思っていたが、そういうわけでもないようだ。たとえばシンクロナイズドスイミングの人は足の筋肉がたいへんすごいし持久力もあるだろうが、日頃水中で鍛えているため、マラソンのように長距離を足を踏みしめ進むスポーツだと、骨が重力に負けてしまうのでドクターストップがかかるのだそうである。
ちょっと横にそれたが…まあ、そんな話をしていたからか、先日、あるマラソン大会の最終地点で“FINISH!”と書かれた横断幕が目にとまった。「あれ? “GOAL!”じゃないんだ〜」と、小さい頃からすごろくもマラソンも山登りも、みんなおわりはぜんぶゴールで育ってきたからか、なんだか妙に気分が盛り下がってしまった。フィニッシュって、イメージ的に小手先でひょひょいと済ませるような楽な感じで、なんともマラソンの汗と涙のイメージと大きくズレるのだ。サッカーとかでは「ゴール!」ってたいへんな騒ぎようだし言葉の響きも力強い元気な感じだから、マラソンだって「ゴール!」で盛り上がっていいじゃん、と思っていたら、何年か前に陸上連盟でゴールをフィニッシュにしようと取り決めがあったそうなのです。そもそも英語の“Goal”というのがサッカーやラグビーなどの得点を意味するもので、陸上競技でゴールラインと呼ばれていたものが実はフィニッシュラインと呼ぶのが正しいのだということになったのだとか。その背景にはやはり最近は中継やニュース映像で海外にも放映されるし、多くの大会に世界中から選手が集まり、映像や放送がその選手たちの目や耳にも入るので、「この言葉間違っている!」ってことにならないように世界に合わせた、ということだそうです。
なるほど。知らなかった〜(でもゴールって、目標の意味もあるんだと思ってたなぁ…)。そうすると、バイクのレースでもゴールはフィニッシュなのか。ああ、でもバイクに「フィニッシュ」は違和感があまりないかも…逆に「ゴール」は暑苦しい…?フィニッシュってクールなイメージでもあるのかもね。(※あくまで個人的な意見です)