ふと思った。気がつけば選択の毎日だな、と。
仕事ではフォント選んで写真選んで色選んで、それらを使って全体をどんな感じにまとめるかをまた考えている。身支度だって、天気見て、服選んで上着や小物選んで髪型決めてメイク決めて、全体的にどんな雰囲気にするかを決めている。料理だって、冷蔵庫見て、材料選んで調理法選んで味付け選んで食器選んで、テーブルに並べてあと何かが足りなければ一品二品増やしたり。庭いじりだって、植える植物選んで場所選んで、石や木も使うか、最終イメージを思い浮かべながらまた選んでいる。きりがない、毎日のことだから。
ただ単純にコレとコレ、と選ぶのは簡単だが、センスよく仕上げるのはむずかしい。やっぱり選択にもセンスが必要な気がする。だから、いつも悩む。そしてしょっちゅうキョロキョロしていろんなものを見て、「あ、いいな」と感じたものはじっくり眺めてみたり、その選択のしかたに感心したり、たまにはそのセンスに魅せられてそのまま買って味わってみるのも楽しい。
でも、「ちょっとイマイチ…」というものの中にも、とくに努力がうかがえるようなものなどは、自分の経験なんかとリンクさせていろいろ考えてみる。と、その人がそれを選んだ理由というのもわからなくもないし、きっとこうしたかったんだろうな、と通じるものもあったりする。選択からその人となりも見えるし、個性も感じるし、それをやりきっていれば「これはこれでアリかもな…」なんて気にもなるからおもしろい。
一番つまらないなと思うのは、やっぱり、ただ並べました、無難なものを選びました、というもので、逆にその選ばれて並べられたものたちに同情してしまう。たまに自分も疲れてそうしちゃうことはあるけど、そのたびに反省する。自然だって、そんなつまらない仕事はしない。空き地の一角にはときどき絶妙のバランスで心地いい空間が存在することもあるからだ。
選択の毎日は楽しいし、疲れるし、大変で、幸せで、逃げ出したくもなり、突き詰めたくもなり、怖くなったり、好きになったり、不安になったり、ホントにいろんな気分にさせられる。これを最終的にみーんなひっくるめて、「あ〜なんだかんだでやっぱ楽しいな!」という雰囲気で包み込みたい、というのが私の目標である。まだ先は長そうだけど。…なんかまたへんなこと考えちゃったな。もうすぐ誕生日だからかな(笑)。