ゴールデンウィークも終わっちゃいましたね〜、皆さんいろいろ楽しく過ごせたでしょうか。こどもの日をはさむということで、いろんな場所で楽しそうなイベントがされていたと思います。私もとあるペットショップでこんな光景を見かけました。
一回100円という手ごろな値段の割にお客のいない金魚すくいコーナーがあった。その前でおじさんが「100円かあ〜」と少しためらったようすでやるかどうか迷っていた。わたしもチラッとのぞきこんでみたが、その金魚の種類が豊富なこと! これはたしかに魅力的だなーと思ってしばらく見ていた。すると、その横を通りがかった家族連れが「あ、金魚すくいだ!」「やりた〜い!」とさっそく金魚すくいを始める。それにつられたのか、迷っていたおじさんも「大人でもいい? じゃあ…一回分」とポイを受け取っていた。隣では早くも女の子が出目金をゲット。いつの間にか周囲に見物人が集まり「おぉ〜っ!」と歓声が沸き起こる。さらに女の子、またもや大物を一匹ひょいっとすくう。見物人はますます盛り上がる。ポイが少しやぶれたところで小物を狙い続け、結局5匹つかまえたところで終了。みんながすごいすごいと騒いでいる中、一人プレッシャーをかけられて焦っているおじさん。「姉ちゃんすげーな、これはまずいことになったな〜」と苦笑しながら金魚を追う目は真剣そのもの。ランチュウ狙いかと思われるおじさん、しばらくじっとターゲットをしぼってその動向を追う。と、次の瞬間、ポイを振りかざした。「バシャーッ!」ピヨ〜ン!とランチュウが宙を舞い、おじさんの桶…を通り過ぎ、お店のお姉さんのエプロンにペチッとあたり、床に落ちた。と同時に水もかけられたお姉さんの短い悲鳴が聞こえる。「ちきしょう!」くやしがるおじさん。笑いながら床ではねる金魚をたらいにもどすお店のお姉さん。その眼鏡には水滴が点々と光っている。少し目を丸くして見つめる家族連れのお父さん。しかし、もはやおじさんの目には一匹のランチュウしか映っていない。さらにポイを構える。その構えた先にいるお店のお姉さんの顔がふたたびこわばる。おじさん、容赦なくポイを振りかざす!「バシャーッ!」「ちきしょ〜!」ポイが完全に破れたがあきらめきれないのかポイの枠で金魚をすくおうとしている。それを見てひたすら小さく笑うことしかできないお店のお姉さん、ふたたびエプロンで眼鏡の水滴をふきとる。結局、そのおじさん、おまけにランチュウを一匹もらい、燃え尽きたのか静かにその場を立ち去っていった。ま、まあ…いろんな人がいるもんですが、こどもの日、ということで、おじさんもついつい我を忘れて童心に戻ってしまったんですかね(汗)。目がテンの出来事でしたが、客引き効果はあったようで、その後、金魚すくいコーナーはお客も集まり、子供たちに囲まれてふたたび和やかな空気に包まれていました(苦笑)。