このコラムの前の回でマンボ編集長が発した『加齢=寒さに弱くなる発言』へのアンチテーゼです(笑)。僕が思うに寒さはね慣れですよ、慣れ。暖かいところにいれば寒いところが苦手になるし、寒いところにいれば自然とカラダがそれに対応するようになるもんです。北海道から沖縄まで、夏も冬も長期バイトでいろんなところで住み込みしましたからね、これはもう身をもって実証済です。
たおえば、冬の沖縄へ東京から渡ったときは、やっぱり妙に気候が暖かく感じて、2月、3月でも天気のいい日には泳いでいたりしました。まぁ、チョット寒かったですが『小学生のころにクチビルを紫にして泳いでいた体育の授業を考えればたいしたことはありません』ってな状況ですね。でもこれがですね、1年も住んでみると冬はやっぱりキッチリ寒いと感じるようになる。気温は低くなっても14℃くらいだから、東京でいうところの『トレーナー一枚じゃ寒いな、上着が一枚欲しいかな?』ってな気温だとは思います。ですが、温暖な沖縄の気候に慣れてしまうと、この温度が妙にツライいんですよ。沖縄の冬をなめて防寒着なんてあんまり持ってなかったから、納屋に捨ててあった植木鉢カバーを火鉢にみたてて、部屋のなかでバーベキュー用の炭を焚いて暖を取ってました。買わなかったけど、コタツもあればキチッと使っていたでしょうねぇ。そのころになると真冬の海辺で泳ぐ観光客を見ては「このクソ寒いのに信じらんねぇ。頭おかしいんじゃないか?」と思ったもんです。わずか1年前には自分がやっていたことなんだけどねぇ。
ただ、寒さへの順応はもっと早い。その冬に一度、氷点下何度という極寒地帯へ2、3日行くと、危機的な寒さに対して、きっと生命維持装置のスイッチみたいなものがパチッと入るんでしょうね。限度問題ですが、基礎代謝が増えて発熱量が増えるようで、不思議とその後は寒さがあまりこたえなくなるんです。バイクで言えば、夏の熱ダレ対策で入れていた硬めの40W-50のエンジンオイルを、冬期の始動性重視で軟らかい10W-30にしたイメージだろうか? そういや、南極大陸で越冬した人の体験談で、「寒さから身を守るためなのか、砂漠化が進んでいた頭頂部に緑が戻った」なんて話をどこかで読んだこともあるなぁ。要は気温変化に対する適応能力が重要なんだろうけど、逆説的に考えればこの能力を高くたもてているうちは何だか若くいられそうに思うのだがどうだろう? そうなると、冬も寒風を切ってバイクに乗り続けるライダーはいつまでも若くいられそうな気がするのだが、はたして…? いまだ残る、成人式の残雪を見ながら、『バイクの寒暖差でスマートエイジング』なんていう実にくだらないことを考え続けてみました(笑)。…タンスタの姉妹誌Under400の締め切りの最中であるハズなのだが、ヒマなのかオレ。それとも単なる現実逃避か?
by 白髪じじい2013/1/28 21:12
30年ぶりにXR230でバイク復活した白髪じじいと申します。小生かつて転勤族でした。で、東京にいた頃聞いた話を。4月の異動で、東京の同じ社宅に、札幌から来た子供と、鹿児島から来た子供が住むことになったそうな。やがて暑い夏がやって来た。同じ環境なのに、札幌から来た子供はアセモだらけになり、鹿児島から来た子供はアセモが出来なくなったそうな。二人ともいままで住んでいた環境に慣れてしまっていたんですな。暇なので毎日編集部の皆さんのコラムを見て笑っております。お互い事故には気を付けましょうね。では、では!