チャンカメの原チャリデビュー話に便乗して、自分はちょっとだけ初バイク話を。
自分の初バイクは大学時代である。バイクは、バイト先にいた年上だけど後輩の友達にもらったホンダのNS50Fというモデルだった。NS50Fは今では絶滅してしまった50ccスポーツモデルで、7.2psの2ストロークエンジンとクラスをこえた車格&ハーフカウルがウリのそれはそれはイカしたモデルであった。なぜそれを譲り受けたかというと、単純にその年上の後輩が中免(当時はまだこの名称)を取ってホンダのCBR400RRを買ったからで、要するにただのお払い箱であった。ついでに言うと、NS50Fは一度盗まれてボロボロになってたので、下取りしてもらえるような価値もなく、処分に困っていたというのが、彼が手放した一番の理由だったりする。
とはいえ、自分としてもそろそろバイクの免許が欲しいなぁと思っていたところだったし、車の免許で乗れるバイク、しかもミッション車(なんと6速!)なんて練習用にちょうどいいと素直に思っていた。それに外装こそボロボロだったが、機関的には何の問題もなかったので、個人的には渡りに舟だったのである。
ただ、初めてのバイクそして初めてのミッション車は、なかなかに手ごわく、慣れるまでけっこう苦労をした。特にこの車両は低速があまりないので、発進に気を使わないとすぐにエンストしてしまうのだ。道路上でエンストしようものなら、必死に路肩に移動してキックしまくったり、またエンストしたくないがために、エンジンを吹かし過ぎて、道行くおば様たちに白い目で見られるようなことが何度もあった。それでも乗ってるだけで楽しくて、またコツをつかんで上達していくとますます好きになって、中免を取って次のバイクを買うまでの間、本当にいろんなところへ遊びに行った。
でも初めのうちは調子もよかったのだが、乗っているうちにだんだんと問題が出始め、そのうち頻繁にエンジンが止まるようになってしまった。一番つらかったのが、真冬の夜中にけっこうな田舎道でエンジンが止まったしまったときで、凍えるような寒さの中、必死にキックをしたら奇跡的に息を吹き返して事無きを得た思い出がある。結局、それからも原因不明のエンジンストップが多発するようになり、それに付随して乗る回数も激減。最終的にはレース用にほしいという人(実はチャンカメ)に廃車してから譲ったのが最後となってしまった。ただ自分としては、タダでもらった割にはずいぶんと長い付き合いをさせてもらったバイクで、まさにバイクのイロハを学ばせてもらった友である。
NS50Fについて調べてみると、まだまだ現役の車両もあるようで、製造を中止した1991年から数えても、今年でもう22年も経つモデルである。世間的にはマイナーな位置づけのバイクではあったけど、自分にとっては本当に特別なモデルなので、ぜひ今持っている人には大切に乗ってほしいと勝手ながら思っていたりします。もし乗っている人がいたら、ぜひともタンスタまで写真をお待ちしております!
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by CoupeCamper2017/11/28 22:55
初めまして。タンデムスタイルは、時々気に入った記事がある時、買って拝読させていただいてます。
私のバイクライフは、大学時代の80年代に速度規制前のRZ50の最後の在庫を新車で買ったことに始まります。
でも、社会人スタートして数年後に盗まれてしまい、しょげ返っているところに、同じ職場の人が、まだ2年、2000kmしか走ってないバイクを格安5万円で譲ってくれました。
それがNS50F AEROでした。それ以来、ずっと愛車として、私の心を慰め、私はずっとライダーでいさせてくれました。28年間の良き相棒です。多分一生相棒でしょう。
by C.ARAi2017/11/30 14:54
現役で乗っている方にコメントいただけるなんて感激です。ありがとうございます。車両の維持はなかなか大変かと思います。こんなに長く乗ってもらえてる50Fは幸せ者ですね！
by CoupeCamper2017/12/1 08:12
コメントいただきまして、ありがとうございます。
NS50Fは、フロントブレーキの一部パーツとホーンの劣化更新以外は故障なく、製造から30年過ぎました。スーパーカブ真っ青の耐久性だと思います。こんなに長く友でいると、もう機械と人間の関係を超えてるかもな〜と思うこともあります。初バイクRZ50は、イロイロバイクの楽しみを教えてくれた先生。2台目は、長きにわたって、影で自分の心を支えてくれたカミさんに近い存在ですね。
クルマがメインの移動手段ですし、去年最新のCBR400Rを買ったのですが、NS50Fは独自の魅力があり、それぞれの違いを楽しんでいます。
これからも大事にしていくつもりです。