ヤマハの大攻勢が始まるぞ!

話題のニューモデル、ヤマハのMT-09の実車を見て、音を聞いてきました! メーカーから発表された広報写真や海外で発表されているプロモーションビデオはすでに見ていて、編集部でも「カッコいい!」「う〜ん、いやどうだろ?」などと、いつものごとく無責任な議論が繰り広げられたけど、やっぱりバイクは実車を見ないとなんともいえないもの。百聞は一見にしかずといいますが、バイクはまさにそんなイメージじゃないでしょうか?

さてMT-09のお披露目会では、欧州モデルの実車が用意され、見て触って、またがれたほか、エンジンをかけてのブリッピングサウンドも聞くことができたけど、まずビックリしたのは足つき性だね。シート高の数値そのものは815mmと別段たいした数値ではないのだが、シートの前面と車体が絞り込まれていて、僕の身長172cmだともうカカトまでベッタリ。しかもヒザが余ってしまうぐらいの足つき性なのだ。3気筒エンジンだから車体を4気筒よりはスリムにできるのは当たりなのだが、Vツインのマシンなみにスリムになるとは思わなかった。

そしてデザイン。こちらは本人の好みなので僕がとやかく言うところではないと思うけど、一つ言えるのは写真よりも実車のほうがはるかにカッコイイということ。現物を前にして目線の高さで見てみるとすごくいい。存在感があるというか、所有欲をくすぐられるというかデザイン担当はもちろんGKダイナミックスとのことだが、360度スキがない。MT-09はおもうに写真うつりがかなり悪い子だね。

最後に音。エンジンが直列3気筒と聞いていたからてっきりトライアンフの3気筒エンジンのような、直4よりはちょっと低めのくぐもったようなサウンドを想像していたけど、まったく違った。甲高くて直四のような吹け上がり感、高揚感のあるかなりレーシーなサウンドなのだ。実際にブリッピング(空吹かし)もさせてもらったけど、人機官能をコンセプトにするヤマハらしい軽やかなレスポンスで走りもかなり楽しそう。ちなみにYZF-R1と同じく、3段階のモード切り換え装置があり、ライダーの好みや路面状況に合せて、アクセル開度に対する出力特性が変えられるというからそちらのキャラクター変化も実に楽しみである。

さぁ、すでに発表になったBOLT、FJR1300A/AS、SMAXも市場に続々でてくるし、これから数年間沈黙を守って来たヤマハの大攻勢が始まるよ! 今回はタンスタでおなじみの関野カメラマンにチョーかっこい写真をとってもらったからね、気になるMT-09の詳細記事は、次号の『タンデムスタイル(7月24日発売)』ほか、姉妹誌の『風まかせ(7月5日発売)』にて、乞うご期待!

SPEC.(欧州モデル)●全長×全幅×全高:2,075×815×1,135(mm)●軸間距離:1,440mm●シート高:815mm●車両重量:188kg●エンジン型式・排気量:水冷4ストロークDOHC 4バルブ 並列3気筒・847cm3●最高出力:84.6kW(115ps)/1,0000rpm●最大トルク:87.5N・m(8.9kgf・m)/8,500rpm●燃料タンク容量:14L●価格:日本国内での発売時期・価格未定●カラー:マットグレー、ブレイジングオレンジ、ディープアーマー、レースブルー

やたぐわぁ

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やたぐわぁ

本名/谷田貝 洋暁。「なるようになるさ」と万事、右から左へと受け流し、悠々自適、お気楽な人生を願うも、世の中はそう甘くない。実際は来る者は拒めず、去る者は追えずの消極的野心家。何事にも楽しみを見いだせるのがウリ(長所なのか? コレ)だが、そのわりに慌てていることが多い。自分自身が怒ることに一番嫌悪感を感じ、人生の大半を笑って過ごすことに成功している、迷える本誌編集長の44歳。

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