たとえば車を運転している時、僕はクセでよくドアやアームレストに頬杖をついて運転する。皆さんも独特のクセがあるのではないだろうか? 前のめりにハンドルを握ったり、手を開いてハンドルを切ったりとか…。
同じようにバイクでも何かしらのクセってあると思う。最高ギヤだけど念のためシフトアップしようとしてみたり、信号待ちでタンクを叩いてみたり…。
僕のクセというか習慣というと、よくシートからお尻を離して立つ…つまりスタンディングをなんとなくしてしまうこと。
長時間座ったままだと疲れるので、体を伸ばすのにスタンディングをする人もいると思う。あと渋滞先がどうなっているか見たいときとか。でも僕はそういったこと関係無しに、”なんとなく”立っちゃうクセがある。別にスタンディングが上手い訳でもないのに。
なんでだろう。ただ改めて考えてみると、漠然とした理由は”気持ちがいいから”に収束する。
思えば僕はいきなり大型二輪を取ったので波状路の教習があったのだけど、そこでスタンディングについてやたら教え込まれた。”立ったままUターンやれ”とか怖い思い出だったけど、そのおかげで立つことに対する恐怖心というのはなくなっていた。
そして納車されて1週間としない内に、海沿いの道をずっとスタンディングで走っていた記憶がある。なんというか、景色がいい所だと立たずにはいられないのだ。ここで立たずにいつ立つ…っていうか、立たないともったいない気がしてしまう。この気持ち良い空気を、全身で浴びないでどうすんだ、と。
しまいには河に架けてある橋などを渡る際は、必ずスタンディングするという謎の自己ルールまで定着してしまった。だって橋でスタンディングすると、ゾクゾクするんだもの…。
ただ、普通に街中でずっと立っている時もある。変な話だけど、それは多分人より高い目線だと優越感を感じてしまうから。なかなかに嫌な発想だけど、実際にそれはそれで気持ちいいのだ。旅行バスのシートとほぼ同じ高さでドライバー達を見下ろすと、なんだかそれだけで満足してしまう。これが身長165cmのコンプレックスの表れか…。
嫌な理由も入ったけれど、やっぱり気持ちいいのは確か。最近は一つ意識していることがあって、それは”他人から見ても気持ちいいんだろうなと思える格好をすること”だ。山あいの谷に架かる橋の上とか、潮風香る海沿いのストレートとかで、背筋をうんと伸ばして全身で風を浴びながら走っているライダーがいたら、なんだかうらやましく思わない?
で、うらやましいと思ったドライバーや歩行者が”自分もバイク乗ってみようかな~”と考えるのを誘発させる訳だ。馬鹿馬鹿しい? いーえっ! 僕は大真面目です!
ちなみにスタンティング運転は危険運転だ、止めるべきだ、と言う人もいるけれど、教習所でも教えているれっきとした正しい運転技術の一つであり、違法だと咎められることはないので安心してほしい。
立ち上がれライダーたちよ!!