「あ〜、アイデアが湧かない!」と、イライラしながら掻きむしっているのは頭ではなく足の甲である。はじまりは数日前の夜中である。いつものようにあーでもないこーでもないとパソコン画面とにらみあいを続けていると、突然、両足の甲がなんだかむずがゆくなってきた。「あれ~? 蚊でもいるかな…」とぽりぽりかきながら作業していた。ところがしばらくしてもまだかゆい。かゆいどころかどんどん範囲が広がってきて、指先にでこぼこした感触がある。これはおかしいぞと、明るいところでよく見てみると、両足ともみごとにミミズ腫れになっていてギョっとした。これは虫じゃないな? さっき食べた水まんじゅうに問題が?それとも数日前に貼った鎮痛剤にかぶれたか? はたまた知らずのうちに体内に入り込んだウイルスが末端でさいごの悪あがきでもしているんだろうか? いやいや内臓が疲れているんじゃなかろうか? コーヒーの飲み過ぎ? それともまさかの難病か…!? 皮肉にも仕事のアイデアが湧かないのにこういう妄想はどんどん湧いてくる。かゆみはおさまったと思ったらまた突然ぶりかえし、それを数日間くりかえしした現在は、掻いた表皮がヒリヒリして痛く、そしてかゆく、保冷剤を靴下の重ね履きにはさんで少しでも症状を和らげようとしているが、いっこうにひく気配がない。「かゆみ止めもきかないし、いったい何なのだ〜!」かくのをガマンして、ガマンして…でも何かの拍子にポリッとひとかきしたら「ぎゃ〜かゆい〜〜!!」ととまらない。明日もかゆかったら病院に行こう…毎日そう言っているうちに、いつの間にか1週間がたとうとしている。この調子でいくと、きっと1ヶ月経っても病院いかないんだろうな。嗚呼…健康とはなんと幸せなことであろうと、こういう時には思い知るのに、健康な時はまったく気づかないんですよねぇ…(困)。それでも体の異変は体の悲鳴かもしれないし、しばらくはいたわってあげるとするか…。