夏に、ぶどう狩りで食べきれなかったぶどうを酢漬けにしてサワードリンクを作ったのだが、思ったより美味しくなく、かといって捨てるのももったいなかったので、ずっと冷蔵庫の奥の方で寝かせていた。先日、ちょうど飲み物をきらしていて冷蔵庫に何もなかったとき、ふと奥に鎮座しているぶどうの酢漬けビンに目がとまり、恐る恐るふたを開けたところ、カビても腐ってもいなさそうだったので、ためしに一杯サワードリンクを作ってみたら…いや~驚きました。口に含んだときの香りがまるで紅茶のように上品で、夏に飲んだものとはまるで別物になっているではありませんか! キウイやグレープフルーツで作る時は数日漬け込めばもう美味しいドリンクが出来るのだが、ぶどうは熟成させるといいのだろうか…? と思って作り方をさらっと調べたのだが、寝かすと美味しくなると言っている人はおらず、みなさん数日で完成しているようである。皮ごと漬けたから時間がかかってしまったのだろうか。それにしても偶然の産物とは愉快痛快。捨て時がわからず、腐ったら捨てられる…などと思っていたのが申し訳ないくらいである。残念なことに、適当に作ったため、分量も目分量であり、どんな種類のぶどうだったかも忘れ、きっともう一度同じものというのは作れないかもしれないが、このビンが空になるまで、しばらく楽しませてもらうとするか。